―― 当時の状況と主な課題

　 年商１０億 （現在年商８億） を手前にして、行き詰まり感を持っていました。事業については、大きくなる十分なポテンシャルを持っているという自信があり、社員の個々の能力は高くやる気もありました。しかし、組織としては機能していませんでした。厳しい表現をすれば、「組織としての学習能力がない」。また、入った人がすぐに辞めるという状態で定着率も良くありませんでした。
 

―― 契約の経緯と指導内容

　セミナーに参加し、自社にドンピシャと感じ、コンサルティングを依頼しました。 コンサルティングにより、自社の課題が明確になり、その構築の手順は明快で一つひとつ仕組みづくりを進めることができました。このノウハウや考え方は、本や単発のセミナーでは絶対に解らないことで、コンサルティングだからこその成果だと感じています。また、自社だけでは、何年かかっても手に入れることは無理であったと言えます。 
 
　設計や工程などの建設に例えた説明があり、会社運営や仕組みづくりにおいてもその重要性とそのイメージがつかみやすかったです。
 
　一番苦労したのは、自分の考え方がすぐに戻ってしまうこと。コンサルティングを受けたばかりは、「解った！」となるのですが、時間とともに長年染みついた「属人的」な考え方に戻ってしまう、自分への落とし込みが難しかったです。この社長としての考え方の大転換は、やはり単発型のコンサルティングでは得ることができないことです。
 
　最近では、社員のミスに対しても、怒ることが少なくなりました。問題が起きると、仕組みの不具合や方針が示されていないことが原因であると、論理的に解るようになりました。
 
　コンサルティングは体系だったテキストがしっかりあるため、構築した仕組みの運営上の問題も、テキストを使ってアドバイスを受けることが出来ました。最初から最後まで、構築するもの、その流れが一貫して捉えられたのは良かったです。
 

《補足》 過去のコンサルタントは、一つの課題で入り、そして他の課題に拡げ長く居座る（笑）。そういうものが一切なく、コンサルティングは、会社としての成長と課題に対してフォーカスし、最初から最後まで明確でぶれないものを感じました。
 

―― 具体的な成果

　コンサルティング開始から1年経過の今、売上げは、昨年対比１５％で、力強く上がっているのを感じています。現在も、大型商談が複数進んでいます。会社全体、各部門が活発になっており、社長の方針が伝わって全体が嚙み合っているのを感じます。
 
　社員の成長も見えます、最近では社員と仕事のことで、本気で意見交換をできるようになりました。社員に対し「こいつ賢いなあ」と思えることが多く、私の考えていなかった案を提案され課題が解決に向かうこともあります。
 
　今まで、事業の方針、役職に対しての期待など話しているようで話していなかったのだと思います。今は、深い次元でのコミュニケーションが取れています。
 
　一つひとつの課題に対し論理的に考え仕組みとして構築すること、そして、経営計画書によるPDCAを回すことが出来、確実に組織としての力が高まっているのを実感しています。
 
　今月は、海外視察や出張で月の半分以上、会社を不在にしましたが、ほぼ電話はありませんでした、もちろん、問題もありませんでした。これは、以前では考えられないことです。最近、会社を離れることが怖くなくなりました。決めた年間と月間の会社としての動きも回され、部門間の調整などの仕組みもしっかり機能しています。 
 

―― 今後のビジョンや活動

　 会社の成長を中長期的に考えることが出来る様になりました。一つひとつを単発で見ることもなく、短期的な結果に一喜一憂することもなくなりました。
 
　最近では、自分をプロ経営者（雇われ経営者）という立場で考える様になりました。ある期限があり、その期限の中で、成果を出すために何をするべきなのか。 そして、まだ先の話ですが、後継者に譲るときには、いまのような仕組みが有るからこそ継承が可能であると感じています。自分が辞めてもこの会社が伸び続ける組織を作っておくことも重要だと考えています。
 
　最近は、相当ヒマになりました。その空いた時間で、事業の変革や新規営業のために、私自身お客様訪問を毎月最低２０件課しています。
 
　過去に一つのヒット商品により、年商９億８千万まで行った経緯があります。今度は本当の事業と組織の強さで年商１０億を見据えています。