No.235:コンサルティングは、社長一人で受けたほうが、断然成果がでます。断然です。幹部や管理者と受けると、半減する理由は?

№235:コンサルティングは、社長一人で受けたほうが、断然成果がでます。断然です。幹部や管理者と受けると、半減する理由は?

コンサルティングを導入することを決めた社長からは、次のようなご質問を受けます。
「幹部も参加させたほうが良いでしょうか?」
私は、お答えします。
「いいえ。社長お一人で受けることをお勧めします。」
 
多くの方が、この答えには驚かれるようです。
「この先の導入や運営のことを考えると、彼らもここで巻き込んでおきたいのですが、、、」
 
この問いにも答えます。
「この先の導入や運営のためにも、社長お一人で受けることをお勧めします。」


年商数億から年商10億円に進む時に、社長が絶対に学ばなければならない一つが、「組織の動かし方」です。「管理者や社員の巻き込み方」と言うこともできます。
 
年商数億という規模までは、社長や一部の優秀な社員で回すことができました。問題を発見し、その解決策を考え、自ら試してみる。そして、スタッフに展開する。短期的な視点で考えれば、この方が、効率が良いと言えます。
 
これから年商10億円に進むと決めた時には、これまで続けてきた問題発見から展開の仕方を、次のものに変える必要があります。管理者や社員から発見した問題が報告されます。それに対し、社長は方針を示し、その担当となる部課に依頼します。対策案づくりから実行をしてもらいます。
 
年商数億の規模では、自分が動いて、自分が成果を出すことが成功でした。それが、年商10億円の規模では、社員が動いて、社員が成果を出すことが成功になります。全く異なるのです。
 
社長は、覚える必要があります。組織の動かし方、社員の巻き込み方を。
これを身に付けられない社長は、当然ある規模で停滞することになります。これ以上は、先に進めなくなります。今まで通り、自分が多くを抱えることになります。今まで通り社員は、坦々と作業を続けることになります。


コンサルティングでは、この組織の動かし方、社員の巻き込み方を身に付けることになります。矢田から、「分業を機能させるための要所」や「定型業務の自動化」などの考え方の説明を受けます。そして、必要最低限のサンプルをもらい、意見交換をします。そして、宿題すなわち実践になります。
 
このコンサルティングを受けている間、社長の頭の中は、フル稼働します。どう実行していくかを考えなければならないのです。
 
そのため、このような質問が来ることになります。
「社員には、どのタイミングで、説明をすれば良いのでしょうか。」
「どこまでの内容を、伝えていいものでしょうか。」
「こういう場合に誰を巻き込めばいいのでしょうか。全員でしょうか。」
すでに自身の行動の想定が作られ始めるのです。明日からすぐに、動くことが必要になります。そのため、必死なのです。
 
コンサルティングを終え、机に戻ると、すぐに資料を見直します。そして、社員に説明するために、書面にまとめます。管理者や社員を呼び、依頼します。その際には、その考え方や狙い、そして、具体的な成果物のイメージを伝えます。その説明は、当然しどろもどろになります。
 
そして、依頼したことを自分が忘れてはいけないと、手帳に書いておきます。「〇〇の作成を依頼した。〇/〇に確認する」と。その進捗を忘れずにチェックします。
 
このように順を追っていくと、社員はその通りに動いてくれるのです。検討案を社長に持ってきてくれます。社長はそれを見て、社員と意見交換をします。再度、社員が、それを仕上げて実行してくれます。その結果、仕組みは出来上がっていきます。その後もその社員が回し、改善を続けてくれます。
 
この『社員に仕事を依頼し、仕組みができた』という経験をすることになります。
すごく当たり前のように聞こえますが、これが今までは出来なかったのです。遠慮し過ぎで社員に依頼できていなかったのです。自分でやったほうが早いと、抱え込んでいました。または、丸投げ過ぎだったのです。仕事を依頼する相手との距離感が掴めていないのです。そして、期限がきても自身も忘れており、チェックが出来ていませんでした。
 
ひとつも仕組みづくりは進まず、定着することも無かったのです。
『社員に仕事を依頼し、仕組みができた』、この感触を一度でも体験できると掴めるのです。これを数回やれば、完全に解ってきます。これが技となります。そして、一年も経てば、「〇〇社長は、人を使うのが上手い」という評判を得ることになります。
 
この年商10億円に進むために必要な能力を、身に付けられるのも、コンサルティングのメリットです。それも個別コンサルティングの特権です。身に付けた「組織の動かし方」や「社員の巻き込み方」は、この先の経営者人生の大きな武器になります。
 
 
これが、コンサルティングを管理者や社員と一緒に受けると、やるべきプロセスを省いてしまうのです。社長が、コンサルティングの内容を振り返り、準備して依頼する相手は、すぐ隣にいます。しどろもどろで説明すべき相手も、一緒に聞いています。
だから、その場で、その管理者の方を向き、「解ったよね(お願いね)」で済ませてしまいます。そして、受けるほうも、「は・・・はい」と、何となく返事をします。これで依頼完了です。本来一人で受ければ発生する工程を、すべて省いてしまうのです。
 
アウトプットの前提が無いので、コンサルティングを受けている間も、どうしても真剣みが薄くなります。どう自分が社員を巻き込むかの想定も描かずに済んでしまいます。その結果、明確な依頼が出来ていないのです。仕組みづくりは一向に進みません。致命的なことは、『社員に仕事を依頼し、仕組みができた』という経験ができないのです。当然、組織の動かし方も社員の巻き込み方も掴めないままなのです。
 
コンサルティングを複数名で受けることは、『逃げ』となります。依頼や巻き込みが下手な社長が、ここでも逃げてしまうのです。「コンサルティングの内容を彼にも聞かせたほうが・・・」という発想を持つ社長は、そもそも依頼するのが苦手なのです。だからそういう発想になっているのです。
 
組織の巻き込みは、難しいのです。そして、組織的に、定着し運用するのが最高に難しいのです。しかし、それを身に付けた時には、すごいスピードで事業を展開できるようになります。ダイナミックに多くの人を動かし、どんどん仕組みを作り変えていけます。
 
コンサルティングは、社長お一人で受けることをお勧めします。
組織の動かし方、社員の巻き込み方、そこにこそ次の飛躍のチャンスがあることを理解し、その習得に向かう時なのです。
 
 
補足:奥様の同席はプラスに働きます。社長の仕事と責任をしっかり理解されます。そして、夫の「社長」としての仕事とその心を、より支えてくれるようになります。

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