No.462:社員を動かす、年商10億円に進む、そのために社長が最初にやるべきこととは!?

№462:社員を動かす、年商10億円に進む、そのために社長が最初にやるべきこととは!?

資源リサイクル事業K社長からメールが来ました。
「先生、土地が見つかりました。」
 
そのメールからK社長の興奮が伝わってきます。
変革に取り掛かり2年、K社の年商は2億円から3億円になっています。それに伴い工場のキャパシティが限界を迎えていました。
 
K社長は経営計画書に書きました。「新工場を新設する」
そこには、場所や大きさの記載もあります。それから僅か2カ月です。
 
私は、K社長にメールを打ち始めました。
「引き寄せましたね。」


年商数億円までは、自分で動けば間に合いました。
目の届く範囲に社員を置き、その都度指示を出せばその規模は達成することができます。
 
年商10億円に行くためには、それではいけません。
社員に働いてもらう必要があります。自分が見ていないところ、自分の指示がなくても動いてもらう必要があるのです。
 
社員に動いてもらうためには、彼らに何かしらの影響を与える必要があります。
やる気を引き出す、その意味や意義を理解させる、嫌々でもやらせる。
何かしらこちらからの働きかけが必要になります。
 
その影響を与える方法の代表格が「文章」です。
達成してほしいこと、行動してほしいこと、守ってほしいことなど、文章にして与えるのです。人を動かす最も効率が良いものが文章なのです。
 
ここで一つ注意点としては、「文字」と「文章」は全くの別物であるということです。
「文字」は「見せる」ものです。ぱっと見で、興味を引くことができます。
それに対し、「文章」は読ませるものです。読ませて理解させるのです。
 
ですから、世の書籍や広告物は、必ずこの「つくり」なっています。
各章では、題名という文字で気を引き、じっくり文章を読ませます。
ランディングページも、文字で構成されたコピーで興味を引き、その下の文章で納得とモチベーションを引き出します。
 
社員を動かすためには、『文章』が必要です。
自分たちで判断したり、改善を考えたりしてもらうためには、その意図や目的という考え方の理解が必要になります。それを実現できるのは、文章しかありません。
文字だけの箇条書きではいけません。そこに文章で説明書きを加えるのです。
 
文章を渡し、それに口頭での説明を加えます。
それは、対個人でも対複数人でも同じです。
プロジェクトのリーダーを呼び、企画書で説明をします。
営業部員を集め、方針書を配り、新規営業の必要性と動き方を説明します。
 
 
文章を渡し一緒に読む、
読むことが大事なのです。
 
その時の相手のモチベーションは関係ありません。読むという行為により、必ず脳の働きが引き出されます。文章を目で追うと、自ずと脳が想像を始めるのです。
 
どんな方法であれ、本人が嫌々であろうとも、文章を読ませることに意味があるのです。読ませることさえできれば、影響を与えること、行動のスイッチを押すことができるのです。
 
これが画像や動画では、それが成されません。
文章を読むことには、自分の脳で想像するという『動作』が必要になります。
それに対し、画像や動画では、自分で想像する必要がなく、完全に受け身になります。
 
たまに、経営計画書が、図やイラストばかりという会社があります。
残念ながらそのような会社では、期待したほどの成果を得られることはありません。
図やイラストでは、想像するという行為が引き出されることはないのです。また、意味や目的などを理解することも無いのです。ましてや、こちらと受け手との共通認識が形成されることもありません。
一見、解りやすそうであるが、本当は何も解っていないという状態が作り出されるのです。
 
多くの人を動かし、年商10億円を実現するためには、『文章』を使う必要があります。
社長が『文章』を習得することで、それが実現できるのです。


冒頭の資源リサイクル業K社が変革に取り掛かり、2年が経過します。
この期間で年商は、2億円から3億円になっています。
 
当初K社長は、工場のキャパシティから、年商2.5億が限界だろうと考えていました。
しかし、前に進むしかありません。事業を再定義し、営業ツールの整備と営業管理の仕組みをつくります。そして、実際に動き出しました。
 
そうするとK社長の狙い通り、新規の顧客が開拓できてきます。また、1件当たりの単価も大きくなりました。すぐに限界が見えてくるはずでした。また、現場は混乱し、残業時間も増えるはずです。
 
しかし、それが起きませんでした。
 
この過程で、K社の社員が意見を言うようになっていたのです。
「この箱とこの箱を入れ替えてはどうでしょうか?」
「この上に仮置きできる台をつくろう。」
そんな話をしている風景を工場で頻繁に見かけるようになりました。
彼らは、工場で汗水たらし体を動かします。フォークリフトにも乗ります。そんな彼らが、話し合いをしているのです。
 
そんな様子をみて、K社長は言いました。
「彼らがこんなに考えられる人達だったとは、驚きです。」
社歴が短い社員でも3年、彼らはいままでもそこに居たのです。
 
彼らを呼び起こしたのは、K社長の文章でした。
K社長は、経営計画書として考えていること、協力してほしいことを、文章で伝えたのでした。
それに応えるように、社員が意見を出し、実際に動くようになったのです。
その結果、同じ工場の中で、同じ労働時間で、1.5倍の仕事量をこなすようになったのです。
 
しかし、これ以上はさすがに限界です。設備のメンテナンスや、安全な作業のこと、そして、更なる成長発展を考えるとやはり工場を拡張する必要があります。
周囲に住宅も増えてきたこともあります。また、彼らの改善により、十分な利益を出せるようになっています(2年前の利益率では考えられなかった。)K社長は決意をしました。
 
そこで、今期の経営計画書に、「工場を新設する」と書きました。
あれから2カ月、条件にあう土地が見つかったのです。
 
いままでも工場がほしいと思っていました。
実際に、探しに動いたこともあります。しかし、なかなか条件に合うところはありませんでした。その出会いはありませんでした。
 
文章にして2カ月、これにはK社長も驚きました。
引き寄せられるように、その話がやってきたのです。
 
このようなケースは、良く起きることです。
それどころか、変革に取り掛かった会社では必ず起きることです。
 
決意し文章にしたものが寄ってくるのです。
土地が見つかる、幹部が採用できる、大手との提携が決まる など。
文章にしたものが実際にその通りになっていくのを、私は、すべてのクライアントで見てきました。
 
逆に、決意していないものは寄ってきません。文章にしていない望みも、叶いません。
文字や図という間違った表現でも、それは起きないのです。
社長の決意と自らの文章でしかそれは起きないのです。
 
社長は、文章を覚える必要があります。
社員や組織を動かせるようになります。自分の望むものを引き寄せることもできるようになります。自分を取り巻く世界に大きな影響を与えることに「再現性」を持てるのです。
 
社員の活躍も年商10億円も、社長の「文章」が起点になるのです。

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