No.121:自社のスタッフは「何も考えていないのでは?」とさえ思った、、、スタッフに意見を出させる方法とは?

「矢田先生、あれをやったら、スタッフから沢山意見が出来るようになりました。いままでの静かな会議がウソのようです。特に、女性パートさん、やっぱりいろいろ考えているのですね。」
加工食品メーカー社長。
 
矢田 「さすが社長、しっかり紙の使い方をマスターされたようですね」


すべてを成文化すること、
経営者であれば、この言葉とその必要性について何度も聞かれたことがあるでしょう。
私も、成文化無しに年商10億は有り得ない、と断言しております。
 
今回は、社員およびチームという視点から、この成文化の必要性を確認しておきます。
 
成文化することにより、社員のやる気を出し、チームとしての力を高めることができます。
 
何か議論する時や意見を求める時には、必ずそれについて成文化したものを紙でプリントアウトし、その場の全員に配布すること。
 
その効果は、大きくは3つあります。
 
効果その1.参加者が意見を出すようになる。
書面があり、そこに何かが書いてあれば、それについて何かしらを考えてしまうのが人間です。
紙に、「事務所の整理整頓を徹底するための策」と題名があり、そこには、下記の2つが書かれています。
「使ったものは必ず元の場所に戻す」、「毎日朝礼後に全員で10分間掃除をする」と。
 
これを見ると、考えや疑問が沸いてきます。
「定位置を決めるために、ラベルで表示するようにしたらどうでしょうか」
「朝礼後は、営業はすぐ外に出なければいけません。朝礼前の方が、体も動かせていいのでは?」
と。
 
ラフ案を誰かに作らせるのも良い、この「たたき台」があって初めて人は頭を使い出し、意見を出します。
ただ口頭で説明し「何かありませんか?」では、意見は出てきません、実は頭が働いていないのです。
 
効果その2.認識が初めて合う。
紙にまとめない限り、絶対に全員の認識が合いません。
成文化されているものがあって初めて、「お互いの認識の違い」が確認できるのです。
 
そして、意見を出し再度資料にまとめ、次の会議でその資料で確認をします。
ここまでして初めてチームとしての、共通の認識として形成されるのです。
 
効果その3.全員が同じ方向を見る。
紙すなわち議題に、そのチーム全員が向かうことができます。
全員で、それについてアイディアを出して、より良い解決案を出そうと、チームの一体感が高まります。
ホワイトボード一枚で、全員で議論すればもっと効果は高まります。
これが紙が無いと、「人」に向かうことになります。
他のメンバーの顔色を見たり、異端児になりたくないという想いが強くなり、発言を控えるようになります。
 
これらが、社員やチームにおける、「成文化」する意義です。
これだけのメリットがあるのに、手間や忙しいのを理由に省くのは、あまりにももったいないのです。


この成文化は、どんな場面でも有効です。
経営計画書でも当然同じ効果はあります、方針書やマニュアルも同様です。
そして、営業の場面でも効果はあります。
 
営業の場面では、成文化されたものがあって初めて顧客は、いろいろ訊くことが沸いてきます。
そしてそのキャッチボールをするうちに、顧客の納得度が高まってきます。
それにより一つひとつ階段を登るように商談を進めることが出来ます。
そして、その提案書を数度修正していくことで、高い次元で認識を合わせることができます。
顧客と営業担当は、チームとなれるのです。
 
これが、成文化されていなければ、絶対にお互いが近づくことはありません。
情熱を持ってその魅力を語っても、「いいね、また、資料できたらください」で終わることになります。


冒頭の社長、いままで会議の場では、社長ばかり話していました、
そしていつも「なんか意見あれば言ってくださいね」と伝えています。
 
社長は、決して高圧的では無く、大変穏やかな方なのです。
しかし、女性の多い職場だからでしょうか、一部のスタッフはたまに意見を言ってくれますが、他の多くのスタッフは会議中黙っています。
社長は、自社のスタッフは「何も考えていないのでは?」とさえ思っていたとのこと。
 
会議の資料に、意見を求めたいことの概要や今の考えを書いて配るようにしました。
 
さすが社長、矢田に秘策を披露してくれました、
「この資料は、作り込んじゃダメなのです。完成度が高いものを出すと、意見は出せなくなります。突っ込みどころを残しておくのです」と。
 
女性が多い職場と言うことで矢田もひとつお返しのアドバイスをさせて頂きました。
「いきなり意見を言わせるのではなく、2人一組で5分でもいいので話し合いをしてもらい、各組の意見として発表させるように」と。
 
その結果が冒頭の社長の言葉となりました。
 
 
やはり現場の意見、社長が考えもしなかった案や更なる課題も出てきました。
そして、自分たちの出した意見により作られた方針やルールは、定着も早ければ、みんな守るものです、そして、その手柄は、スタッフに渡すことができます。
社長は会議の終わりに、「みんな、ありがとう。助かったよ」と感謝を述べられたとのこと。
 
社長はタヌキでいいのです。

矢田祐二
矢田 祐二

経営実務コンサルタント
株式会社ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役
 
理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
 
数億事業を10億、20億事業に成長させた実績を多く持ち、 数億事業で成長が停滞した企業の経営者からは、進言の内容が明確である、行うことが論理的で無駄がないと高い評価を得ている。
 
 

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