No.466成功者は何をやっているのか?彼らは我々と何が違うのか?

№466:成功者は何をやっているのか?彼らは我々と何が違うのか?

人材系サービスを展開するH社長は、覚悟を決めました。
「何としても会社を大きく変え飛躍がしたいです。私は成功者になりたいです。先生、よろしくお願いします。」
 
こちらも頭を下げ言いました。
「大変ですが、頑張りましょう。」
 
顔を上げたH社長は、「もう一つだけ質問していいでしょうか」と言いました。
私は、「はい、もちろんです。どうぞ。」と答えました。
 
「コンサルティングを受けてもうまくいかない会社もあると思います。その原因は何でしょうか?」
この時、自分がそのようになりかけるとは、夢にも思っていないH社長です。


成功するための条件は、次の二つしかありません。
一つは、「目標を決めて、行動する」
もう一つは、「問題点を見つけ、解決する」
 
この二つです。
これを見ると、すごく当たり前のように感じます。
しかし、これが多くの人には出来ないのです。
 
具体的な目標を持って生きている人は殆どいません。自分の目標が何か、しっかり時間をつくり考える人もいません。「文字にしたほうが良い」と本で読んだことがあっても、そうしていません。
 
「いいなぁ」「やってみたいなぁ」と思っても、実際の行動には移しません。
少し動いても、それが継続できません。やらない理由を探し怠け、そして、忘れ去るのです。
 
目標が無いので、問題点も浮かんできません。また、本を読むや勉強をしていないので、自分の本当の問題にも気づけないのです。
 
そして、そのために自分の何かを変えるわけでも、何かのリスクを取ることもありません。
自分は何も変わらないくせに、違う結果を夢見ています。
 
決して上記の状態である自分を責めることはありません。
これが人間の根本なのです。「動物」としての人間とは、そういう特性を持った生き物なのです。
しかし、どんな分野にせよ、このような人が成功するはずが無いことも事実です。
 
だから数少ない「成功者」がいると言えます。だから、彼らは、大きな成果を出し、称賛を浴びるのです。
 
目標を決めて、行動する。
問題点を見つけ、解決する。
この繰り返しです。
 
この「成功者がやっていること」、すなわち、「成功の条件」は、古来何も変わっていないのです。


そして、この条件は、「成功する会社」にも、そのまま当てはまります。
成功する会社、すなわち、成長発展する会社はこの2つを組織としてやっているのです。
 
やはり人同様に、これをやれている会社は多くありません。
多くの会社は次の状態にあります。
 
会社の目標を決める
「目標はありますか?」と訊けば「有る」と答えます。しかし、実際には、それが成文化されていません。されていたとしても、それは「売上120%アップ」や「年商10億円突破」、「地域に必要とされる会社」など抽象的であり、目標になっていないのです。
 
また、その目標が根本的に間違っているケースも少なくありません。それをやっても「年商10億円」「ステージを上げる」ことにはなりません。がんばりどころが間違っており、そこで多くの時間と体力を消費している会社も少なくないのです。
 
組織として行動する
経営計画書をつくり目標を定めても、すぐにそれは忘れ去られます。管理者も社員も、昨日と同じ作業を繰り返しています。また、決めた方針やルールも同様に残らず、時間が経つと問題が再発します。
 
日常の作業は、「組織」で行われていません。毎日の作業までもが、「ある特定の人の能力や気遣い」で回っています。そのため、その人が休んだり辞めたりすると忽ち混乱することになります。
 
問題点を見つける
PDCAのサイクルがありません。特に、Cのチェックが無く、D、D、Dの毎日です。そのため、問題点を見つけることも、改善が積み上がっていくこともないのです。
 
また、案件の流れが見える状態になく、いちいちヒアリングが必要です。また、業務の基準が曖昧で属人的です。その影響もあり、会社全体の問題意識は低く、社員から気づいた問題点の報告や改善の提案などはありません。
 
その問題を解決する
解決したと言っても、実際のところは、「対処」か「人を正す」だけになっています。
忙しいために対策でなく、その場を凌ぐための対処になっているのが現実です。または、「これから注意するように」という人への指導であり、仕組みによる再発防止になっていません。
 
そして、その問題に対応しているのは、社長(または一部の優秀な社員)のみとなっています。他の社員は、今日も作業をしています。
 
目標、行動、問題発見、解決、これらが組織として出来ていない。
これでその会社が成長発展、すなわち、成功するはずがないのです。
 
同様に、ここでも自分を責める必要はありません。
先に挙げた通り、これらは、「個人」でやる(出来る)のも大変なのです。
それをこの先進むためには、「組織」としてやる、すなわち、「組織」で出来るようになる必要があります。それは個人以上に難しいことなのです。
 
そのため世の多くの会社は、「ここを抜けられずに」その人生を終えます。その一方で、それが出来た会社は、注目され、顧客にも社員にも求められる会社になるのです。
 
社長個人の力の時代を終え、組織の力の時代に移る時です。
それを変革といいます。それを一つの成功と言います。
 
変えるか、変えないか、その決断を迫られているのが今なのです。


人材系サービスを展開するH社長は、面談の最後に「もう一つだけ質問していいでしょうか」と言って、次の言葉を私に投げかけました。
「コンサルティングを受けてもうまくいかない会社もあると思います。その原因は何でしょうか?」
 
これは本質を突いた質問だと言えます。
「コンサルティングを受けてもできない。」
高い金を払い、そして、私という伴走者がいます。これ以上の強制力はありません。
そして、コンサルティングの終わりには、次やるべきことは明確になり、そのやるべきことに納得も勇気も持てています。
 
しかし、「やらない」のです。
 
次のコンサルティングの時、「何もやっていません」の言葉から始まることになります。やっていないので質問もありません。運用していないから疑問や課題も起きません。コンサルティングの時間を持て余すことになります。
 
やらなければ何も変わらない、これは当たり前のことです。
ピアノ教室で教わり、家で練習をするから習得が進み上達します。
ゴルフのスクールに通い、コースを回ると新たな自分の課題が見えてきます。
「やること」でしか、自分が何かを身に付けることはできないのです。
 
コンサルティングを受けてもうまくいかない理由は、唯一つしかありません。「やらない」のです。
 
当社としても、そうならないように改善を続けています。また、そういう方が間違って入ってこないようにマーケティングの仕組みも作ってきました。
その甲斐があって、8割以上(ここ一年では10割に近い)の成功率(変革率)を誇っています。
 
そして、そういう方には最後がやってきます。
コンサルティングの直前に、「キャンセル」の連絡が来ます。それが、病気などでの理由での1回ならわかります。それが何度もあるのです。その理由は「重要なクライアントとのアポが・・」とあります。
 
優先順位を間違えた結果、いまのような職人社長になってしまったのです。
やるべきことをやらなかったから、いま年商数億円で停滞しているのです。
「忙しい」のは解ります。でも、やらなければ変われないのです。
 
 
この説明を受けてH社長は、感想を言いました。
「怖いですね。聞いておいてよかったです。」
 
そして、H社長は、自分自身に「怠け者対策」を施しました。
・コンサルティング翌日の午前を確保する。まとめとやるべきことを文章にまとめる。
・日曜日の朝、その週のやるべきことを決める。それを手帳の目に留まるところに書く。
・また、それをやるための時間をアポイント(先に取る)する。
・そして、さっさと手をつけ、ひとまずやり切る。勢いで矢田に送る。
 
これを決めたのです。
そして、これを実際にやり続けました。
その結果、H社長は、変革を実際のものとしたのです。
 
あの面談から一年、社長は現場を離れることができました。業績も伸びています。
それ以上に、組織で変化・成長できるようになったのです。
 
目標を決めて、行動する。
問題点を見つけ、解決する。
これを組織のものとする。
この獲得を避けての変革も飛躍も絶対に無いのです。
 
そのスタートは、やはり「社長」となります。
社長自身がこのサイクルを個人で回せているからこそ、組織でそれが出来るのです。
 
社長個人で出来ていることは、組織でやれるようになる。
社長個人で出来ていないことは、組織でやれることはない。
 
まずは、自分の中の「成功」を勝ち取ることです、
会社の変革も成功もそこから始まります。

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