No.129:アドバイスはいらない?! 成長企業の社長が共通して持つ人からのアドバイスの活かし方

『今日は、ここまでにします。』
「え、もう少し進めて頂いても大丈夫です」
『いえ、この書類ができるまでは、先に進んでもいいことはありません』
 
とごく稀に、コンサルティングで、その日の予定を実施しないことがあります。 
その理由は、「実際に行ってみないと、アドバイスが活きない」ことを解っているからです。
その社長やその会社にとって、大きく成長する機会を無くすことはできません。


社長が現場を離れ、組織を動かし事業を成長させるためには、『社長自らがつくり、社長自ら日々更新すべき』書類があります。
それは、決して多くはありません。
「これだけですか?」とよく訊き返されるほど少ないぐらいです。
 
しかし、実はこの「何を社長自らがするべきか」という、その見極めが難しいのです。
その見極めを間違え、社長がするべきものを社員に依頼すれば、たちまちそれに関することを掌握できなくなります。
掴めなくなります。
 
 
経営者のなかには、『丸投げ』の上手い人がいます。
また、「社員は丸投げにより成長する」という意見もあります。
 
しかし、その受け取り方を間違えてほしくはありません。
その『丸投げ』の上手い人は、『丸投げの仕方』が上手いのではなく、『丸投げするべきものと、すべきでないものの正しい選択』が出来る人を指します。


社長自らが行うもの、そして丸投げしてはいけないものの、代表格の一つが、『会社全体の行動計画』になります。
これだけは、絶対に社長が自ら毎月更新すべきものと言えます。
 
ゼネコン工事で考えた時には、これは「全体工程」に当たります。
その「全体工程」を、トップ自らが更新するために、各部門に訊いたり、現場を見たりして進捗をチェックします。
一つひとつの工事や分担が、依頼どおりの精度でできていること、そして、期日が守られることで初めて、それは完成に向かうことができます。
トップは、「問題なく進んでいれば、他にやることは無い」のです。
 
会社組織においても、行動計画の更新をすることで、組織や各部門の動きが手にとるように解るようになります。
そして、一つひとつの目標や取組みの実行のスピードが早くなり、次々実現することを感じることが出来る様になります。
これを自らがしないと、たちまち何もかもが解らなくなります。
組織全体の動きも、進捗も解らなくなります。
そして、依頼したことが、進まないという状態になります。組織としての「神経が繋がらない」という感じを受けることになります。
この状態に、『自分ですべきことと任せていいことが解っていない』と、陥ることになります。
 
 
私は、この単年度行動計画については、絶対に、社長にその作成と更新をお願いしております。
「知っていると、できることは違う」という言葉がありますが、まさにその通りで、実際に自分でやってみないと、その真の有効性は解らないものです。
 
そして、やってみると初めて「どうしてうまくいかないのか」や「どうしたらもっとうまくいくのか」という課題が出てきます。
その時に、人からのアドバイスを初めて活かすことができるのです。
そして、そこを修正すると、更にその効果の大きさを享受することができるのです。
 
そして、社長は、「行動計画」に関して、役員や各部門に対して、依頼していいものといけないものが弁別できるようになります。
また、その「行動計画」について、どこがその実行力を発揮するためのポイントか解るようになります。
それによって、各部門やプロジェクトの計画作成についても、適切な指示をすることができます。


自分でやってみるから、そのポイントが解るようになるのです。
「やらずに」、本当に理解することはできないのです。
そして、そのアドバイスがどんなに素晴らしくても、理解できないのです。
 
最近の若い人についての、論調に「すぐに答えをほしがる」というものがあります。
考えもせず、試みもせず、すぐに上司に答えを訊きに来る、または、インターネットで答えを探す。
これでは、本当の考える力も、それを実行する力も身に付きません。
答えを教えても、その人の力にならないことを我々は知っているため、すぐに答えを与えることはしません。
自らが、これと同じことをやってはいけません。
 
年商10億に向けて成長を続ける社長は、『必ずやってみてからアドバイス』を求めます。
やってみるまでは、それ以上アドバイスを受けても活かせないことを知っています。
 
自分がやってみるまでは、『アドバイスを聞きたくない』のではと思えるぐらいに、この順番を厳守します。
やってみて、「課題を見つける」まで自力でやってみます。
そして「課題」が見つかると、アドバイスを求めます。
 
そして、その考え方とやり方を自分のものにします。
 
そして、年商10億、20億に向けて、一つひとつ積み上げていきます。

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