No.323:組織が出来ていない会社の特徴とは?会議が長い会社、会議が無い会社。

№323:組織が出来ていない会社の特徴とは?会議が長い会社、会議が無い会社。

テーブルにつくと、すぐにいつも通りS社長からの質問攻めで始まります。
その中の一つに、次のようなものがありました。
 
「矢田先生、会議がすごく短くなったのですが、大丈夫でしょうか?」
 
S社の1回の会議は、長い時には6時間にもなっていました。
それが、いまでは1時間で終わるようになったのです。
 
私は、会議が短くなった一番の理由を確認しました。
「各部門や各担当者から、提案書が上がるようになりましたね。」
 
S社長は、嬉しそうに頷きます。これは、組織が出来てきた証拠の一つです。


組織の出来具合を、簡単に見分ける方法があります。
それは、『定例会議の長さ』です。「定例会議にかかる時間」を観れば、組織が出来ているか出来ていないかが、解るのです。
 
定例会議が、「長い」のか「全く開催が無い」のか、の2点で組織の状態を測ることができます。
 
会議の時間が長い
定例会議での「長い」の目安は、60分以上となります。
長い会議では、次のような状況があり、その原因が推察されます。
 
・その場で、「問題の発表」があります。
驚くことに、会議の場で、初めて問題が報告されるのです。「今月は売上目標が未達です。」、「外注の制作物の品質が落ちています。」。
 
・そして、その場で、「ヒアリング」が始まります。
状況を理解するために、「どうして、そんなことが起きているのですか?」、「外注先の担当者には伝えたのですか?」と、疑問の明確化のための質問が交わされます。
 
・そして、課題解決のための意見交換がされます。
「既存顧客を再度当たってはどうか?」、「新しい外注先を探してはどうか?」。そして、意思決定がされます。
 
・これらの報告から意思決定のプロセスは、すべて口頭でされます。また、それらが記録に残ることもありません。
 
正しい会議は、この真逆になります。
上長や関係者への報告は、定例会議の前にされます。その結果へのヒアリングも、解決策の検討も事前にされます。その検討会には、誰かからの「案」が出されます。
 
会議の場には、練られた企画書や方針書が出されます。定例会議の場では、全体での調整と合意形成がされます。
 
長い会議とその状況から、次のような組織のレベルが読み取れます。
・責任感が希薄。各部門や各担当者が自分の業務について、責任を持って本気で考えることがない。(解決策は、上が出すものという意識が根付いている)
 
・管理者が機能していない。目標達成のために考えていない。また、そのために細かい方針を示すことや具体的な行動レベルの指示を部下に出していない。(当然、部下に指示したことをしっかりフォローしていない。)
 
・社員が、仕組みの改善に取り組んでいない。企画書や検討書をつくるという文化が全くない。
 
そして、
・PDCAサイクルが弱い。行動計画で「目標達成のための施策」や「企画書の検討」が管理されていない。各施策が「やりっぱなし」、また、思い付きのようにやることが増えます。(継続の重要性や継続することの大変さを解っていない)
 
会議では、『行動計画』が軸となります。行動計画には、その会社の目標とスケジュールが載っています。その進捗について、各部門から報告があります。課題があれば、それに対する提案が書面によりされます。だから、本来なら、定例会議には、時間がかからないのです。
組織が出来上がった会社なら40分となります。長くても60分です。
 
もし、一つのテーマについて、しっかり話し合う必要があれば、別の『場』を設けます。その会議のことを、『課題解決会議』と呼びます。一つの企画書や提案書を作る場所です。こちらは、多くの時間がかかります。
 
しかし、こちらも誰かの『素案』があってこそとなります。その一つの素案をもとに、皆で意見を出します。課題解決会議において、素案がなく、会議を口頭で進めれば、物凄く時間が必要になります。かつ、その場で何が決まっているのか曖昧になるため、実行力は格段に落ちることになります。
 
 
逆に全く会議がない会社もあります。
 
会議が無い会社の特徴
なぜ会議が無いのか、それは、やる必要がないからです。では、なぜやる必要がないのか。それは、社長以外の全員が作業員だからです。
 
彼らは、日々決まった業務をこなすだけです。問題が起きた時には、社長が、その状況を確認し、指示を出します。それにより、問題が解決します。
 
会社を大きくしない、または、自分が現場にべったりで良いのであれば、この状態でも問題はありません。しかし、大きくしたい、現場を離れたいと思うのであれば、この状態を脱する必要があります。
 
仕組化、組織化を進めようと取組みを始めても、長く染みついたその体質を、そう簡単に変えられるものではありません。社内には、「社員の仕事は作業をすること」、「問題を解決することは社長の役目」という、認識が出来上がっています。
 
その取組みの一環として、過去にも会議を開いたことがあります。
その時には、社長自身が司会を務めました。そして、皆に意見を求めましたが、ろくな意見は出ませんでした。出たとしても、愚痴のようなものばかりです。
その会議に生産性が無いために、数回開催し、自然消滅をすることになります。
 
プロジェクトを立ち上げたこともあります。「職場ワクワク」や「顧客満足度向上」という曖昧なテーマです。それらも、数回やってたち切れになった過去をもちます。
 
根本的に、会社に「チーム」で「継続的に成長していく」という、機能が無いのです。または、その概念が無いのです。そのため、会議もプロジェクトも、回せないのです。
 
 
会議が長い、会議が無くても済んでしまっている、
その根本にある原因は、一緒なのです。そこには、組織を機能させる仕組みがありません。そのため、組織がいつまで経っても、できないのです。


だからと言って、会議をやれば組織ができるかというと、そんなことは全くないのです。人を動かす仕組みができた結果、組織ができ、まともな会議ができるようになります。
 
私は、コンサルティングを始める時に、S社長にお伝えしていました。
「半年後には、会議の時間は大幅に短くなっているはずですよ。」
その時のS社の課題一覧表には、「会議が長い」というものがありました。
 
予定通り、時間が短くなりました。それと反比例するように、会議での社員の発言時間は長くなりました。
 
仕組みづくりを進めることで、やはり組織ができてきました。
組織が出来ているかどうかは、いくつかの事象で確認することができます。
 
・管理者が機能し始める。逆に、名ばかりの管理者があぶりだされる。
・野武士のような社員でなく、真面目で基礎能力の高い社員が活躍し始める。
・採用できる社員のレベルがあがる。また、社員の定着率が上がる。
 
この現象のなかの一つが、「会議の時間が短くなる」というものなのです。
 
その結果、最後にこうなります。
・社長の時間が空く。経営に専念できる時間が増える。

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