No.381:特色が無いビジネスで勝つ!そのために、最初に決めることとは?

№381:特色が無いビジネスで勝つ!そのために、最初に決めることとは?

健康サービスを提供する店舗を8つ展開するH社長は、自社の事業モデル固めに取り組んでいました。
 
H社長は言いました。
「先生、こうみると、うちって何も特色が無いですね。」
 
分析を続けることで、H社の事業モデルの根幹が見えてきたのです。
私は、言いました。
「確かに、何も無いですね。」
 
そして、続けました。
「これ最高に良いモデルかもしれませんね。」
 
事業モデルに特色が無い、それで、8店舗も展開が出来ています。
これは、「無茶苦茶強いビジネス」の予感がします。


事業は、誰かに刺さっている必要があります。
 
事業は、誰かのためにあります。
その誰かは、課題や欲求を持っています。
その人に、当社のサービスを紹介すれば、興味を持ってくれます。そして、しっかり理解してもらえば「ほしい」と言ってくれます。
 
この状態を「刺さる状態」と言います。
この誰かに刺さっている事業を見つける時期を、『創業期』と言います。これを見つけた時に、創業期を卒業し、次に進むことができます。いよいよ展開期に移れるのです。
 
誰かに刺さる必要がある。
聞けば当たり前のようですが、これがなかなか難しいのです。実際に多くの会社は、この状態にありません。刺さるものを持たないのです。そのため「個人の営業力や人間関係」に頼った事業になっています。その結果、展開ができないままでいます。多くの会社は、創業期に留まっているのです。
 
そして、会社の衰退の理由もここにあります。新規契約が取れない、リピートが続かない。その結果、会社の業績が悪い。この現象の根幹にあるのは、明白です。そのサービスが、お客様に刺さらなくなっている、ということです。
 
時間の経過と共に、お客様も変わっていきます。同じサービスを必要としなくなります。また、競合に負けているということもあります。その結果の売上げの低迷であり、会社の衰退になります。
 
遅かれ早かれはあるものの、すべての事業が衰退していくのです。そこに例外はありません。これも当たり前のことですが、はっきり書いておきます。「時間の経過と共に事業モデルは古くなる」。
 
我々ができるのは、改善と革新です。
どんどんそのサービスを良くしていきます。お客様の要望を聴き、時に、競合の観察を行い、変えていくのです。これが改善です。それを絶え間なく行います。
 
ある時、そのサービス自体の必要性がガクリと低くなることがあります。その多くは、「新しいサービスの出現」によってもたらされます。事業自体を大きく変える時が来るのです。「いまの事業を作り変える」というよりは、「新規事業の立上げ」という表現の方がしっくりくるほどの変化です。これが、革新です。
 
この革新は、いまの事業がうまく行っている間に行う必要があります。業績が良く、資金的に余裕がある時にしか、挑戦できないのです。いまのうちに、「次の刺さる事業」を見つける必要があるのです。
いまの好調に慢心し、革新の取組みをしなかった会社に、本当の倒産の危機が訪れることになります。


ただ、ここで急いで補足をしておく必要があります。
刺さると聞くと、何か「強烈さ」があるようなイメージを持ってしまいます。
必ずしも、そうある必要はないのです。
 
以前のコラムでもご説明している通り、「エリア取り」の事業の場合、その刺さる内容もまた違うのです。それは、「使いやすい」、「行きやすい」というものであったりします。それは、生活圏にある「コンビニ」や「スーパー」のようなものです。
 
また、いつでも相談できる「事務機器」や「商社」であったりします。また、何でも任せられる「販促会社」、「建設業」であったりします。
 
強烈には刺さらないが、必要とされる。
このような事業モデルも、有りなのです。それどころか、素晴らしい事業モデルと言えます。これを憂う必要は全くないのです。それが、自社の勝ち方です。
 
 
健康サービスを提供する店舗を展開するH社長は、言いました。
「うちって何も特徴が無いですね。」
 
これは、別の意味で言えば、多くの人を対象にしているとも言えます。
保険診療のお年寄りから、スポーツでケガをした学生。冷え性の女性。肩こりや腰痛を持ったビジネスマン。地域の多くの人に支持されているのです。
H社の店舗は、地域の人達にとっては、まるで町医者のような存在になっているのです。
 
この「特色が無い状態では、何かを専門にやっているところに、負けるのではないか」という考えがよぎります。
 
それは全く問題ではありません。それは、譲っていいのです。自社は、その他、多くを取りに行きます。それ以上に、専門性が高い店舗は、この街では成り立たないはずです。専門性が高いということは、それだけの人口が必要になります。河豚の料亭が、ある程度の規模の都市でしか成り立たないのと同じです。
 
そこまで説明するとH社長は気づきました。
「うちは専門性がないから、この田舎でも成り立っているのですね。」
さすが、H社長です。
 
H社は、いま8店舗を展開しています。店舗同士の距離は3キロと離れていません。ここから、そこの地域住民の生活に密着した存在になっていることが解ります。その地域にとっては、無くてはならない存在になっているのです。
 
その仮説を持って、店舗の構造(価格、顧客、回数、スタッフ数、家賃など)を観るとその裏付けが取れました。絶妙な構造がそこには有ったのです。
 
専門特化していない、だから、多くの人に使いやすい。
これが、H社の特色なのです。
 
この店舗であれば、この地域でも、まだまだ出店の余地はあります。
 
そして、競合にパクられることも有りません。なんせ「特色」が無いのです。それは、真似し難いことを意味します。H社がなぜそんなに店を出せるのか(儲かっているのか)、解りようが無いのです。
 
 
今回の分析を通じて、H社長は、「自社の事業モデル」を理解することになりました。それは、創業から今日まで積み上げてきた改善の集大成なのです。それを、知ることができたのです。
 
驚かれるかもしれませんが、このパターンは非常に多いのです。「展開もできており、儲かっている、でもそれを社長自身が説明できない。」
実際に、『大きくなる事業モデルの条件』に照らし合わせることで、それを初めて知ることになるのです。
 
H社長は、自社の特異性を理解することになりました。これで、計画的に各施策を改善出来るようになります。また、確信(予測)を持った新規出店ができるのです。
 
この店舗は、確実に「その地域の人達には、刺さっている」のです。
この刺さるという表現はやはり「強烈に」という印象が伴います。次のように変えたほうが正しく理解できるかもしれません。
「その地域の人達に、どのように覚えられ、どのように選ばれたいのか。」
 
その地域では、「肩こりが、ひどくなったな・・・H社にいこう。あそこは、気軽に行きやすい。」というふうに、連想が起きています。
肩こり・・H社。腰痛・・・H社、行きやすい・・・H社という具合にです。
 
H社は、地域では、やはり町医者なのです。体の不調は、その店で相談してみようと覚えられているのです。これから、その連想をさらに強化すべき、新規出店、そして、宣伝広告をしていくことになります。
 
誰になんと覚えられたいのか。なにで選ばれたいのか。
〇〇と言えば、〇〇(サービス名、または、会社名)。
 
それを決めることが第一歩になります。
それを見つけることで、飛躍へのスタートを切ることができます。

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