No.489:社長が何を考えているか解らないと社員から言われた、この根本理由と対策

№489:社長が何を考えているか解らないと社員から言われた、この根本理由と対策

社長が何を考えているか解らない。
社員から、面と向かってこれを言われたことのある社長もいるでしょう。
そして、それ以上に、これを想っている社員は多いでしょう。
 
この彼らの言う「解らない」と言う対象は2つあります。
 
一つは「業務の基準」です。
顧客からの問い合わせがあり、どう回答すればよいか解らない。
在庫の残りが少なくなった、一度にどれぐらい発注すればよいのだろうか。
その業務をこなすために、どういう基準で判断するのかが解りません。
 
それを自分の判断で行った時、社長に「違う」と言われてしまいました。
過去には自信を持って意思決定した際にも「違う」と言われたことがあります。
 
二つ目は、「事業の方針」です。
会社の未来と表現することもできます。
 
この事業をどのように変えていくのか、そして、どのように伸ばしていくのか、その結果、会社はどうなっていくのか。
それを、社長はどう考えているのか?
 
それは自分の人生に大きな影響を与えます。
また、それによって自分の勉強することも、業務の優先順位も変わってきます。
そして、それが解らないので、社長の言動が朝令暮改に思えてなりません。
 
どちらにせよ、彼らは、理解できることを求めているのです。
社長が嫌いと言っているわけではありません、また、社長のことを「変人」と思っているわけではないのです。
 
彼らは、もっと良い働きをしたいと言っているのです。
だから社長を、社長の考えていることを理解したいと思っているのです。
それが、「社長が何を考えているか解らない」という表現に成っています。
 
これはお互いが不幸な状態と言えます。


これを解決する方法があります。
その方法はこれしかありません。
「経営計画書」です。
 
経営計画書というと何か難しいように思えてしまうかもしれません。
こう表現するほうが、受け入れやすいかもしれません。
「文章を書く」
 
この業務についてはこのような判断基準で進めてください。事業を伸ばすためにこういう取組みをしていこうと考えています。
 
それを紙に書くことです。それを彼らに渡し説明をします。
そして、質問や意見を受けて修正します。
これだけです。これで彼らは、動きやすくなります。
 
これをまとめたものを「経営計画書」と呼んでいます。
経営計画書とは、その会社の「考え方」をまとめたものなのです。
「考え方」が解ると、人はより柔軟に動けるようになります。創造力を働かせ、未来に向けて準備することもできます。そして、その共通の「考え方」により、組織がまとまるのです。
 
「人を動かす」
これが経営計画書の沢山ある効用の一つです。
 
経営計画書を作らないということ、すなわち、「文章にしない」ということは、彼らの能力やモチベーションを活用できない状態を意味します。
それどころか、彼らへの「動くな、余計なことを考えるな」というメッセージになります。
特に頭のいい人に覿面の効果を発揮します。
 
世の中には、何かと理由をつけて経営計画書を作らない経営者が沢山います。
彼らも、他の多くの経営者同様に次の通りに考えています。
「社員が活き活き働ける会社にしたい」、「優秀な人が集まる会社にしたい」。
 
しかし、作りません。
業務の基準も事業の方針も解らないのに、活き活き働けるはずがありません。
それを会社で共有しなければ、優秀な人が定着することは有り得ないのです。
社員のため、世の中のため、と謡いながら経営計画書を作らない、これは全く不思議な現象なのです。
 
そして、もっと大きな不幸が起きています。彼らからの信頼も失っているのです。
彼らは思っています、「また、社長は(大事なことを)口で言っている」、「これを一回で理解できるはずがないでしょう」、「文章になっていないので部署で共有できない」。
そして、「社長は仕組みをつくれ、と言っているが、社長が一番できていない」と。
 
伝えているつもりで何も伝わっておらず、信頼も失っているのです。
また、いつまでも社長自身が現場を離れられないでいるのです。
 
経営計画書を作れば、会社の少なくない課題が解決します。
社員の活躍、優秀な人の定着、社長が経営に専念できる、それが実現するのです。
 
しかし、注意事項があります。
それは、「正しい作り方をする」ということです。
 
世の中の多くの経営者は、「経営計画書が大事」と聞き、それを作ります。
しかし、それが社内に定着することはありません。発表会したが、その後は日常で活かされることはありません。社長を含め社員も引き出しに仕舞いっ放しになります。
 
その原因は明確です。その作りが悪いのです。
その経営計画書を見ると、冒頭に損益計算書が来ています。損益計算書は経費の予測が必要ですから、行動計画書が先にあるべきです。
また、事業の方針や業務の基準、そして、職場のルールや社員の心得的なものが、順不同で全く整理されない状態のものもあります。
それどころか、どこかの経営者に向けた教訓らしきものがあります。
 
正しい経営計画書をつくり、正しく運用することです。
それで社員は動けるようになります。
また、社長が社長の役割に向かう姿を見て、社員からの信頼は急激に高まることになります。
そこに徐々に組織が機能的に動くようになります。
 
社長が何を考えているか解る、
社長は何を考えているか私たちと共有しようとしてくれている、
その形をつくるのです。

矢田祐二
矢田 祐二

経営実務コンサルタント
株式会社ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役
 
理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
 
数億事業を10億、20億事業に成長させた実績を多く持ち、 数億事業で成長が停滞した企業の経営者からは、進言の内容が明確である、行うことが論理的で無駄がないと高い評価を得ている。
 
 

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