No.588:社長のためのAI論・・・AI学んでも職人のまま!?

№588:社長のためのAI論・・・AI学んでも職人のまま!?

今、AIを勉強することは必要なことです。
ただし、間違わないことです。
 
いま、多くの社長がAIに興味を持っています。
それ自体は、正しいことです。
 
しかし、ほとんどの社長が、その勉強の「対象」を間違えています。
 
勉強すべきことは非常にシンプルです。
「AIは、何ができるのか?」
「AIは、何に使えるのか?」

AIを事業に活かすための視点


その結果、「それをどう自社の事業に取り入れるのか?」です。
・付加価値を上げる
・業務の効率を上げる
そこに繋げるのです。
 
AIは、唯のツールではありません。
ビジネスの前提を、大きく変えるものです。
 
AIによって、
・人手が掛かるからできなかった
・時間がかかるからやれなかった
・距離や言語の壁があるから提供できなかった
こうした制約が、一気に外れます。
 
これまで提供できなかったサービスが、実現できるようになるのです。
ここに、最も大きな価値があります。
 
そして、もう一つ重要なのが、『競合を見ること』です。
 
自社のサービスは、AIによって置き換えられるのか。
あるいは、競合がAIを使うことで、自社が不利になるのか。
 
これを直視することです。

社長の「AIを勉強する」ことの間違い


ここで、多くの社長が間違えます。
 
「自分がAIを使えるようになること」
これを主眼に置いてしまうのです。
 
少し触るのはいいのです。むしろ触った方がいい。
AIがどんなものか、体感として理解できます。
 
しかし、それは“少し”でいいのです。
 
今学んでいるAIは、すぐに進化します。
昨日できなかったことが、明日にはできるようになります。
また、新しいAIが出てきます。
そして、やりたいことを形にした「パッケージ」がすぐに出てきます。
 
そこに時間を投資しても、意味が薄いのです。

あなたは経営者である


それ以上に、重要なことがあります。
あなたは社長であるということです。
 
「自分でAIを使いこなそう」
「自分で何かを作ろう」
 
この発想であれば、いままで通りの“職人”になります。
 
そもそも、多くの社長はその類のものに向いていないのです。
一部の「得意な社長」の話を聞いて、自分でもやろうとします。
これが、間違いの始まりです。
 
やるべきことはシンプルです。
「何を実現したいのか」を決めることです。

任せる人を選ぶ


そして、それを実現できる人に任せることです。
その任せる人を選ぶのです。
 
インターネットが普及し始めたとき、多くの社長はどうしたか。
最初は、ソフトを買って、自分でホームページを作ろうとしました。
 
しかし、すぐに、専門業者に任せるようになりました。
ネット広告も、RPAも、同じです。
 
少し触って、任せる。任せるために勉強する。
社員にせよ、業者にせよ、自分の中に、任せる相手を選ぶ基準をつくる。
これが、正しい向き合い方になります。
 
「新しい何かが出た時」の、社長としての正しい向かい方なのです。
 
「社長一人会社を目指す社長」や「それが可能となる業種の社長」を除く、多くの社長が今やることです。
AIの先にある自社を描くのです。
 
だから、今、AIを勉強していないのはあり得ないことなのです。

あなたは、社長である


社長の役割は、
・何をやるのか(何を実現するのか)
を決めることです。
 
そして、
・何を任せるのか
・誰に任せるのか
を方針として社員に示すのです。
そのうえで、依頼して、進めるのです。
 
職人社長は、いつも自分でいじります。
その結果、便利なツールを使いながら、自分が現場に囚われることになっていきます。
そこはブラックボックス化し、社員は益々、作業員化します。
 
その根本的な発想を変えなければダメということです。
 
社長としての、正しいAIの学びをすること。
これが、いまやることです。
 
 
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矢田祐二
矢田 祐二

経営実務コンサルタント
株式会社ワイズサービス・コンサルティング 代表取締役
 
理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
 
数億事業を10億、20億事業に成長させた実績を多く持ち、 数億事業で成長が停滞した企業の経営者からは、進言の内容が明確である、行うことが論理的で無駄がないと高い評価を得ている。
 
 

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