No.9:商品づくりができていないと顧客は社長につきます
前回の記事、「事前にしっかり商品づくりをすることで、社長は現場を離れられる」
今回も商品づくりについて
私は、十数年同じ理髪店を利用しています。
そこのマスターはもう65歳前後です。
シャンプーはゴシゴシと痛く(笑)、肩もみは長くストロングです、
会話は、ほどほどでちょうどいい、最高に気にいってます。
また、マスターからは、いいサービスをして顧客を喜ばせようという熱意も感じます。
そして、10年ぐらい前に、そこの店に娘婿さんが入りました。
数回、婿殿にも頭をいじってもらいましたが、マスターにこっそりと、「僕の担当マスターにして」とお願いをしました。
婿殿、シャンプーはもみもみと柔らかく、きれいになった気がしません。
肩もみも、私の凝り固まった肩には響くものはありません。会話も、若者ネタで、くるしいです。
まったくマスターと違うのです。それ以来、特に伝えなくとも、マスターが担当してくれます。
これは、商品づくりができていない事例です。
けっして婿殿のサービスが悪いわけではないのです。
あのシャンプーの仕方や肩もみがいい人もいるはずです。
現に彼にも顧客はついています。私には合わなかっただけです。
何が問題か。
マスターと婿殿のサービスが違うことです。
顧客である私は、この理髪店のサービスの標準を「マスター」においていました。
マスターのシャンプー、マスターの肩もみが私のなかでのこの理髪店のサービスの標準です。
でも、婿殿のサービスは、マスターとは全く違うものでした。
違うことが問題なのです。
マスター、頼むから、婿殿と、自分の店のシャンプーはどういうものか。肩もみはどういうものか、話し合ってください。
このようなことは、数億規模の社長が中心で業務を回している会社では多く起きる事例です。
商品づくりとは、自社のサービスを定義することにあります。
自社のシャンプーとはどういうものか
自社の肩もみはどういうものか
会話はどうあるべきか
自社は何を持って顧客を満足させ、その対価としていくらもらうのか。
これを決めることです。
文章にすることです。
そして、社員に教えることです。
これが商品づくりです。
私は、顧客として、この理髪店に付いたのでなく、マスターに付きました。
マスターでなければ、その店にいきません。
マスターが引退する時には、他の店を探すことになるでしょう。
商品づくりができていないと顧客は社長につきます。
サービスで繋がるのでなく、社長と繋がります。
だから、顧客は社長がこないと不満を持ちます。
社長は現場を離れることも、引退もできません。
社長が顧客の前からいなくなれば、顧客は離れていきます。
矢田 祐二

理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
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