No.10:サービスにも、品質があります
サービスにも、品質があります。
品質というと製造業というイメージを持ちますが、サービス業などどんなビジネスにも品質が必要です。
品質を考える時には、次の2点の視点が必要になります。
①どの高さのサービスの基準を狙うか と ②サービスのバラツキの大きさです。
ゴルフに例えると、①の基準が飛距離です。どの飛距離を狙うかということです。そして、②がバラツキ(乱れ)にあたります。
ゴルフのうまい人は、100ヤード飛ばしたいと思えばその方向にその距離を飛ばします。そして、何度打っても、大きく乱れることはありません。
逆に下手な人は、まず狙った方向も距離も満たせません。そして、打つたびに乱れます。たまにうまくいき、たまに大外れ。
サービスの品質が高いとは、狙った基準を満たしていること。
そして、何度提供しても安定している(バラツキが小さい)こと
サービスの品質が低いとは、狙った基準が曖昧であったり基準を満たしていないこと。そして、提供するたびに安定していない(バラツキが大きい)こと
自社の商品(サービス)を考える時には、基準を決めること。
そして、そのバラツキが抑えること。どちらの取組みも必要になります。
よく顧客満足度の話になると、
「お客様のことを一番に考え、その要望に応えるために出来る限りのことをする」や「お客様が、当社のファンになるほどのサービスを提供する」、この状態が顧客満足度の高い状態であるという認識の社長がいます。そして、「まだまだうちの会社はできていない」と反省までされています。
これは間違った考え方です。
顧客満足度とは、顧客が支払ったお金と顧客が得たものとの関係です。
顧客が受けたサービスが、自分の支払ったお金より良いと感じれば『安い!』になりますし悪いと感じれば『高い!』になります。
マクドナルドのハンバーガーの満足度を考えてみましょう。
私達は、マクドナルドのハンバーガーを「高い」とは思いません。
そして、あまりおいしいとおもいません(すみません)。接客も特別なものはありません、形どおりのものです。
でも満足してます。あの価格であのサービスなら充分です。狙ったどおりの品質と満足度なのです。
私、この夏海外のリゾートホテルのプールサイドでハンバーガーを食べました。(ありがとうございます!)
ひとつ1500円ほどしました。これにも満足しております。これも狙ったサービスなのでしょう。
どの基準のサービスを狙うかです。
それは、どんな顧客にどんな満足を提供するかを決めることでもあります。
まずは、自社の提供するサービスの基準を決めることが重要です。
そして、マクドナルドはいついっても、他の店へ行っても同じ味で同じ接客です。バラツキが小さいのです。
あの店は少し味が濃いということもありません。
あの店員は、常連には、特別におまけしてくれるということもありません。
例え、ある店の味がおいしくなったとしても、常連を特別な扱いするサービスでその顧客が喜んだとしても、それをすると、マクドナルドのサービスは崩壊することになります。
サービスの品質という面からすると、設計したサービスの基準よりも、良すぎることも問題となります。
自社のサービスを「基準」と「バラツキ」で見直してみることが必要です。
狙う基準の高さが社内で不明確であれば、各社員は各々が持つ基準でサービスを提供してしまいます。
そして、各社員の技量もばらばら、仕事の進め方もばらばら。これでは、『品質』は保てません。
社長が考える自社のサービスとは何かを明確にすること。
そして、バラツキを抑えるために、マニュアル等を整備し訓練をすることが必要になります。
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