No.29:経営計画書の『今期取り組むべきこと(今期の必達目標)』は少ないほどいい
先日、顧客企業の来期の経営計画書の作成(方針立て)の手伝いをさせていただきました。
その企業は、社員数は全体で40名
全体では年商12億ほどです。
複数の事業を抱えています。
でも、どれも数億前後の中途半端な規模です。
そして、その中にもたくさんのメニューがあります。
来期に取り組みたいことを書き上げるとたくさんでてきます。
そう「いろいろやりすぎ」です。
前期の様子を確認すると、前期も同様に経営計画書にやりたい目標をすべて折込んで作成したということでした。
拝見すると50ページもある立派な経営計画書です。
そして、1年経った結果を見てみると、どれも中途半端に終わってしまったとのこと。
「やりすぎ」のために、力が分散してしまったのです。
また、目標が多すぎて、どれが本当に必要な目標なのか、
優先順位が解りづらくなっています。
そこで、その社長に、来期取り組みたいこと(目標、事業やメニュー、方針など)をまずは下記のように分けていただきました。
(1)攻める:来期何としても実現したいもの
(2)維持:今の取組(そこそこの改善)でもいい
(3)捨てる:やめてもいいもの、重要度は低い
この作業は、あげた項目を一枚ずつのポストイットに書いて
この三つに分けて貼っていきます。
一通り作業が終わると、(1)の攻めるに8割ほどのポストイットが貼られています。
社長は一度大きく眺めた後に、再度手を動かし始めました。
「明確に分けられなくとも、優先順位が解るように、項目を比べて貼っていってください」とお願いをしました。
ペタ、ペタ
作業が終わると、全部で40枚ほどのポストイットのうち、
(1)の攻めるに、6枚のポストイットが残っています。
(3)の捨てるものも、13枚ほどあります。
社長はスポーツ後のようなさわやかな笑顔で 「すっきりしますね~」と(笑)
その後、それを経営計画書にまとめていただきました。
その際に、お伝えしたことは
『経営計画書はつくることが目的ではありません。実行することが目的です。
ですから、会社として何としても来期実行したいこと、
すなわち、今回「攻める」に残ったことのみを記入してください。
たくさんの目標を掲げても、本当に成し遂げなければいけない目標がぼやけるだけ、かえって実行がされなくなります。
その残った目標の方針と行動計画を立て、今期はそれだけの実現をお願いします。
各部長にも、その項目だけ伝え、何としてもの実現することを依頼してください。』
経営計画書に記載する、今期取り組むべきこと(目標)は少ないほどいい。
せいぜい多くて3つです
この精査され生き残った
本当に効果を生む3つの目標が実現されなければ、
他のどんな目標をやっても、仕方がないのです。
矢田 祐二

理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
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