No.51:部下を褒める正しい目的: 期待する行動の定着を促進する

社長や管理者は、社員を褒めることが出来なければいけません。
しかし、これが苦手という人がいます。
また、褒めると部下が調子に乗ることや勘違いすることを心配する人もいます。「ほんとは合格点には達していないので、そこで満足されても困るのです」ということです。

それでも、部下は褒めなければいけません。
その部下を褒めることの目的を正しく認識する必要があります。


褒める目的は、大きくは二つあります。
一つは、相手を気分よくするためです。

名刺交換の際に、「矢田さん、かっこいいですね」と言われるのは大好きです(笑)その人のことも好きになってしまいます。
これにより相手との関係を近づけることができます。


そして、もうひとつあります。
こちらのほうがマネジメントや部下育成という面では、重要になります。

 
本当の意味での褒めるとは、
「いい行動の定着の促進」だと言えます。

 
部下に対し、何かを教えた、何か依頼した、
その後、その行動をしているのであれば、褒めます。
これは、(例えは悪いかもしれませんが)動物に芸を教えるのと同じです。
犬がお手が出来れば褒めます。
オットセイ?が芸ができれば、魚を与えます。
脳の中では「うれしいホルモン」が出て、その行動=快 となり、その行動が定着していきます。

これは人も同じです。
保育園の先生が、園児をことあるごとに褒めます。
「上手に靴が並べました」「元気のいい返事ですね」
これによりよい行為を一つ一つ身につけていきます。


これは、会社組織でも同じです。
・機械の使い方を教え、やらせてみて、その手順通りできていれば褒めます。1週間経って確認し、横着もなくできていれば、また褒めます。
・部下に仕事の指示を出し、その際に中間報告も依頼しました。
その部下は忘れず中間報告に来ました。上司は「ありがとう」と伝えました。

・部下との人事面談の際に、褒める項目は「できるようになったこと」です。上司「前期はこの改善意欲の項目は×だった、後期は〇です。会議でもよく意見を言えていた。」 

この時の上司の意識は、「褒める」というよりは「その行為は良い行為です、今後も続けてください」というものになります。
これにより、部下は脳内の幸せホルモンの快により、その行動の定着が進みます。

逆に、部下の行為に対し、不機嫌な態度や叱ってばかりいるとかえって逆効果になることがあります。
部下が報告に来ました。
その時、上司は不機嫌に部下の顔も見ない、うなづきもしません。
この時、部下の脳は不快となり、この報告はよくない行為というメッセージを受け取ることになります。
これにより、ますます報連相が少なくなります。


部下を褒めてください、
褒めることが苦手な人でも、この目的を正しく理解すると、褒めることのハードルはずいぶん下がるはずです。

褒めることを、
「よくできたことを認める」と考えるのでなく
「部下を褒める = 期待する行動の定着を促進する」と考えてみる。

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