No.59:人は怠ける・忘れる、これを前提に仕組みをつくる思考を社長が持つこと
前回、「マニュアルの更新の予定を経営計画(書)に入れておくことが必要です、でなければ、マニュアルの更新もその存在も忘れられるでしょう」という記事を書きました。
この発想を社長が持てるかどうかが必要です。
人という生き物は、「素晴らしい」のですが、その一方で以下のような面も持ちます。
人は、怠ける
人は、忘れる
人は、流される
これを前提にして仕組みをつくっていくことが必要です。
マニュアルの更新も「秋に見直しをしましょう」や「必要な時にやりましょう」「忘れずに書いてください」と言っておいても、まずやりません。
その時期になっても、忘れているか、良くて覚えていてもその必要性を忘れて流してしまうのが落ちでしょう。
事前に目覚ましのためのアラームをかけておく必要があるのです。
そのために、経営計画書にあらかじめ予定を入れておくのです。
強制的にその時間をつくるのです。
組織には、このような対策が至るところで必要となります。
例
・営業管理では、訪問数が重要。
営業担当者は、どうしても訪問先(行きやすいところ、案件が動いところ)が偏ってきます。
だから、年間の訪問計画をつくっておくのです。
訪問先と訪問する月を決めておくことにより、その月には「今月、ここに行く」という話が起きるのです。
・営業案件の進捗が分かるように、ホワイトボードに貼りだすようにする。エクセルデータでは、開かないとアウトです。
全員の目に付くところにホワイトボードを設置します。
・部下に指示を出したらきちんと手帳に確認の予定も記入しておきます。部下は報告を忘れるものです。自分の手帳には「来週の水曜日の欄に、〇〇君に〇〇の件を確認すること」と書いておきます。
こうやって、忘れ防止・怠け防止の対策を先に行っておきます。
このように、ある意味、「人」に頼らない仕組みをつくっていくことが必要です。
この仕組みのことを、「マネジメント」や「管理体制」とも言ったりします。マネジメントや管理という言葉の本質は、「怠け者対策」です。
マネジメント=怠け者対策
必ず誰しもその要素は持っています。
社員であろうと、社長であろうとも。
仕組みとして、自分や社員の怠け心が芽生え難いようにする必要があります。
そして、もし忘れた時でも、アラームが鳴って知らせてくれるようにしておく必要があります。
人のやる気や気遣いに頼っていては、ダメなのです。
社員に向かって
「気を付けてください。」
「忘れないようにしてくだい」
「気を使ってください。」
「コミュニケーションをとってください。」
と言う代わりに
仕組みを見直す思考パターンを社長は持つ必要があります。
その真の原因の多くは、「仕組み」がないことにあります。
人は怠ける・忘れる・流される、、これを前提に仕組みをつくる思考を社長が持つこと
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