No.115:従業員満足度(ES)に対する取組みなど必要ない・・・社長は高業績のために邁進するだけ

「矢田先生、ESを高める取組みを始めたいのですが?」
コンサルティング2年経過の地方都市の工務店社長。 
矢田 「何ですか、ESって?」
社長 「(驚) 従業員満足度ですよ」
矢田 「あー、失礼しました。 顧客満足度のCSと 従業員満足度のESですね。従業員満足度への取組みは特に必要ありませんよ、いまの御社には。」


従業員満足度(ES)と会社の業績には相関性があります、従業員満足度が高い会社は、会社の業績も良い、というデータがあります。
これは正確に理解する必要があります、「従業員満足度が高いから、業績が良い」のではありません、「業績が良いから、従業員満足度が高い」のです。
正確には、「業績が良い条件を揃えているからこそ、当然業績もよく、従業員満足度も高い」のです。
 
下記が業績の良い会社の特徴です。
1.勝てる戦略がある
・ビジネスモデル:自社の得意とするサービスを、喜んで買ってくれる顧客にだけ提供する。だから、価格競争にもならない、そして、顧客に感謝までされる。
・マーケティング:仕組みでターゲットとなる見込客を開拓しているので、営業もスムーズである。
 
2.仕組化を進めている
・仕事がスムーズ:通常業務では、混乱なく業務をこなせる。
・すべてに基準がある:各ポジションや各業務など、すべてに基準があり、何が正しくて何が間違いか明確である。
・仕事が見える:その進捗や品質を管理者がチェックできる、チームでお互いにフォローできる。そして、自分たちで、意見を出し合い業務の改善ができる。
・ローテーションできる:将来的には他の業務も経験できるという広がりを期待できる。また、休める&休みを言い出しやすい。
 
3.経営計画書がある
・自分たちの部門や自分自身が会社にとって、重要である事、そして、これからも更に重要度が高まることを感じる。
・この厳しい環境でありながらも、この会社なら大丈夫とより発展も期待できる。安心し結婚できる、住宅ローンを組める。
 
4.社長が社長の仕事をしている
・一年を通じ社長は会社の将来を創るために顧客先や視察に回っている。
・たまに事務所に居るときには、幹部に対して指示事項のチェックと次の依頼を行う。
 
業績が良い会社は、この当たり前のことを日々やっているために、良い業績を得ているのです。
これを従業員満足度が高いから業績が良いと、認識することは大きな間違いであり、業績の良い会社や従業員に対して失礼なことと言えます。


業績が良い会社は、ある意味、厳しいのです。
求められる役目も仕事の基準もあり、その依頼された仕事に対しての納期も明確で、確実に遂行することを求められます。
ダラダラした態度も服装も許されることはありません、営業担当もその日の訪問先が明確で、上司からの具体的なアドバイス(要求)もあります、新入社員やパートに対しても、業務の改善のためのアイディアを求められます、そして、時に意見をぶつけ合います。
 
そういう環境であるからこそ、一人一人の社員は成長することができます、また、その職場での自分の存在意義も感じることができます、いまの生活の安心と将来に希望を持てます、そして、会社の業績が良くなる予測、その結果自分の給与が良くなる予感を持てます。
厳しい毎日、出し切る毎日にこそ、人としての充実の日々があるのです。
 
それに対し、下記が、従業員満足度の低い会社、すなわち、業績の悪い会社の特徴を上げます。
1.勝てない戦略
・ビジネスモデル:望んでいない顧客に、売る。その手法は、人間関係や個人スキルと狭い。競合も多く、いつも厳しい値引きを要求される。そして、顧客からは粗悪な扱いを受ける。また、会社からも、厳しい数字を求められる。
・マーケティング:そもそも見込みの薄い客を集めてしまっている。または、仕組みが無い。 
 
2.仕組化を進めていない
・仕事が混乱:通常業務でも混乱、業務が増えるとさらに混乱し、クレームと残業。
・すべてに基準がない:業務や品質などの基準がない、何が正しくて何が間違いか不明確で、それを知る術はない。あるとしたら、社長かボスに基準がある。
・仕事の進行が見えない:そのため、個人商店化する。管理者も完全にいちプレーヤーと化し、管理者として機能していない。
お互いの仕事には関与しない、助け合わない、どこか殺伐とした雰囲気である。業務の改善は、いつも場当たり的であり、もぐらたたき。問題は数年後に再発する。
・ローテーションできない:仕事の替わりがきかない、そのため、休めない&休みを言い出しにくい。同僚は数年で会社を去っていく、その分の仕事が残った社員に降りかかる。
 
3.経営計画書がない
・自分たちの部門、自分が会社に何を期待されているのか、会社がこの先どうなっていくかは、解らない。訊いてもいけない雰囲気。
・いまの給与では結婚できない、この先も良くなるとは思えない。
 
4.社長が自分たちと一緒のレベルの仕事をしている。
・社長も職人で、バリバリと案件をこなしている。
または
・社長がいつも社内にいる。
・そんな姿から、会社が今後大きく好転する可能性を感じない。
 
この結果、当然業績は悪くなります。一時良くなっても、すぐに元に戻ります、少しも毎日の積み重ねで良くなっていく感じがしません。
そして、こんな会社や社長に、誠実さを感じることはありません。


社員に厳しい要求をすること、それこそが社長としての誠実さです。
儲けるためには、一人でも多くの人にそのサービスを提供することが必要です、または、世の中に無いぐらいの素晴らしいサービスを提供することが必要です。そして、それも同業他社よりも素早く成し遂げる必要があります。 
だから、社長はそれを実現するために「厳しい要求」を社員にせざるを得ないのです。
 
社長の常套句は、「無理だけどやって!」となります。そして、頻繁に進捗をチェックすること、「あれどうなった?」の連発です。
細かくなって当たり前なのです、生き残れないのです、儲からないのです、でなければ、社員の給与も良くならないのです。
その社長の厳しさこそが、社長の誠実さなのです、その厳しさがあるからこそ、社員のやりがいと生きがいに繋がり、顧客への素晴らしサービスとなり、高業績に繋がります。


従業員満足度が高い会社は、業績が良い、とはこういうことです。
よく従業員満足度を高めるために取られる策の「福利厚生の増強」や「従業員同士の交流の機会を増やす」など、その多くは完全な見当違いなのです。
 
従業員満足度の基盤となり、もっとも大きなウエイトを占めるものが、「会社への信頼度」です。それは、社長が、やるべきことに手を付ければ自ずと形成されます。そして、それは目に見える成果となります。
社長が社長としての仕事に取り組む姿、その姿を見せることでしか、社員の信頼を勝ち取ることはできません。
御社の今の取組みに間違いはありません、このまま進んでください。

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