No.161:本社と営業所1か所という規模で停滞する理由・・・そこにある根本的な間違い

コラム№161

「矢田先生、営業所の売上げを伸ばすにはどうしたらいいのでしょうか?」
 
食品関係商社、年商25億、本社と営業所が1か所。
ここ数年営業所の売上げは、横ばいの状態です。
 
矢田は、確認させていただきました。
「次の営業所は、いつ立ち上げの予定ですか?」
 
社長、答えます。
「いえ、予定はありませんが」
 
矢田「それでしたら、閉められるのもよろしいのではないでしょうか」


売上げを飛躍的に伸ばす方法があります。
それは、『店』を増やすこと。
 
飲食店においては、その字のごとく「店」を増やすことで、それが可能となります。今現在、集客からサービスの提供までが仕組みで回り、しっかり利益が取れる店が、1店舗あるとします。この1店舗の年商が1億円です。
 
いよいよ展開の段階に移行します。店舗をもう1店舗作れば、年商2億円です。
そして、4店舗になれば、4億円になります。
 
これが売上げを飛躍的に伸ばす基本的な考え方になります。
そして、これこそが年商10億円ビジネスの根本となります。
 
仕組みで回り儲かるモデルを、早く作ること、
そして、その成功モデルを量産して大きく儲ける。
 
多くの中小企業は、この大きく儲ける段階に早く移行するために、いま一生懸命に一つ目の成功モデルを作っているのです。
 
 
この「店」を増やすという考え方は、どのビジネスにも共通しています。
商社であれば、営業担当者が「店」になります。
士業事務所であれば、先生担当者が「店」になります。
建設会社であれば、施工管理者が「店」になります。
 
営業担当者という「店」で稼ぐ仕組みを早く完成させる、
そのうえで、新たに営業担当者を雇用し、「店」を量産し大きく儲ける。
 
これがしたいのです。これにより、飛躍的に売上げを伸ばすことが可能になります。
そのために、いまは出来るだけ早く「営業担当者」の量産を支える仕組みがほしいのです。
 
この考えがない会社では、仕組みのない、量産のできない状態で営業担当者を採用します。そして、案の定、営業担当者が成果を出すまでに時間がかかり過ぎることになります。採用してもすぐにやらせることがなく、机に座らせています。
そして、酷いと本人への「教育」という罰が待っています。
 
そして、その営業担当者が成果を出せるようになると、さらに大きな成果を求めます。
今現在その営業担当が育ち、一人前の目安である年間5000万円の売上げをあげているとすると、翌年には、10%アップの5500万円の目標数字を与えます。そして翌々年には6000万円です。
 
これは、「本人への目標」としては正しいのですが、「経営の目標」としては、大きな間違いです。
 
正しい経営の目標は、「この毎年5000万円の売上げを上げてくれる営業担当者という店を増やす」となります。
決して、その営業担当者が、翌年5500万を上げ、翌々年には6000万円を上げることではないのです。
 
そして、当然、この営業担当者の成果は、ある水準で止まることになります。
一人の営業担当者が受け持てる顧客数も案件数も限度があります。
 
その営業担当者は、既存の顧客をフォローするだけで手一杯となります。毎日、案件の対応に追われ日が暮れます。プラスアルファの提案など無理な状態です。
そして、「顧客の感動」や「ホスピタリティ」など、考える余裕はなくなってきます。
 
ましてや、新規開拓など余地はありません。それでも無理して増やせば、ミスが発生し、手戻りやクレームの発生につながります。
そして、気づけば、毎年ある一定数の顧客が入れ替わっています。当然、売上げは増えていません。
 
 
飲食店の「店」には、適正な売上げがあるように、営業担当者にも適正な売上げがあることを、考えなければなりません。
自社の営業担当者は、年間いくらの売上げが適正なのか?
 
その適正を支える仕組みができた時には、「売上げを増やすためには、営業担当者という店を増やす」という状態になっています。
 
営業担当者一人の適正売上げを保持することが必要なのです。営業担当者全員が平均して結果を出す仕組みが必要なのです。採用すれば短期間で最低限の金額を売れる状態を目指すのです。
 
 
年商数億円の会社では、社長と優秀な営業担当者だけで売上げの8割を出します。
そして、その社長も優秀な営業担当者も、疲弊をしていきます。優秀な営業担当者が経営的なリスクになっています。
 
年商10億円の会社では、全員がそこそこの売上げを作ります。その中から優秀な人材は、社長と共に、さらに効率よく営業担当者を動かし稼ぐために、仕組み作りに向かいます。
 
大きく儲けるためには「店」の発想が必要なのです。


この「営業担当者が店」、「その店の仕組みを作る」という発想がない会社では、次のような方針が立てられます。
 
営業所方針:「新しい営業所を設け、時間をかけて軌道に乗せる」
 
 
冒頭の食品関係商社A社では、関東地方に3年前に営業所を出しました。
営業所には、営業担当者が2名と事務パート1名という構成です。
その営業担当者2名は、本社の営業担当者の半分の数字も上げていません。
 
これは、本人たちの能力の問題ではありませんでした。
一番の原因は新規の開拓の仕組みが無いことです。また、案件をスムーズにこなす仕組みもありません。
 
それは、実は本社も同じだったのです。
本社は、いままでの既存の顧客でもっているようなものです。そして、案件をこなすにも、ベテランの事務スタッフが何とかしてきた状態です。仕事が増えれば混乱、人が替われば混乱という状況です。
 
まだ、本社でもそれらの仕組みが確立していないのです。
金型となる仕組みができていないうちに営業所を作ってしまっていたのです。
 
 
営業所を立ち上げる時に、「時間をかけて軌道に乗せる」は間違いです。
正確な考え方は下記になります。
「営業所は、垂直立上げ」
 
営業所とは、本社で成功したモデルのコピーを作る行為となります。
売る仕組みを営業所にコピーする。
内部で案件をさばく仕組みをコピーする。
だから、垂直立上げしかないのです。
 
営業所には、本社から業務の流れを理解した管理者と一部の社員を配属することになります。そして、多くのスタッフを現地で採用します。
 
その採用されたスタッフには、採用した日から「これをやってください」という状態があります。
営業所を開設した瞬間から、販売促進のためにやるべきことがあります。
リスティング広告に大量投入する、イベントのチラシを配る、DM&電話でアポなど、やることは決まっているのです。そして、こなす内部の業務も決まっているのです。
 
一つ目の営業所立ち上げは、今後の営業所量産の「最終の仕上げ」であり、「営業所モデルの完成」への取組みなのです。これで確認できれば、次は北海道、九州、中部と展開が可能になります。この時、売上げが飛躍的に伸びるのです。
 
これが解っていない会社では、いつまでも、一つ目の営業所が軌道に乗りません。
そして、本社と中途半端な営業所が一つ、という状態で停滞することになります。
 
そして、その後、その営業所は、出口の見えない「中途半端」な時間を過ごすことになります。いつまでも少人数のままです。
そこでの現地採用されたスタッフも、実は不安に思っているのです。
 
その状態、すなわち「営業所というモデルの完成」と「量産」に向かわないのであれば、その中途半端な営業所の存在は、経営の不効率と資源の分散を招くことになります。また、そこにいるスタッフにも申し訳ないことになります。
 
 
あれから3年、A社は、予定通りに九州に営業所をオープンしました。
この九州の地域では、3年後には、6億円にできると社長は読んでいます。

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