No.205:中小企業の経営課題の第一位は集客! しかし、年商数億の企業が抱える問題は、集客では解決しません。根本にあるのは・・・
中小企業庁ホームページより「中小企業の経営課題」上位3つ
営業力・販売力の強化 69.4%
人材の確保・育成 51.2%
販売価格引上げ、コストダウン 31.5%
この順位は、ここ数年、変わっていません。
この状況からして、今も昔も多くの中小企業にとって、「集客」や「販売」が課題として認識されていることが予測されます。
しかし、ここで自社の現状を冷静に観る必要があります。
『当社が抱える経営の課題は、本当に集客や販売の問題なのか?』
『集客や販売の問題さえ解決できれば、当社のビジネスは大きく飛躍できるのか?』
実は、多くの企業の答えがNOとなります。
当社にご相談に来られる方で、本当の課題が、集客や販売であったことは、殆どありません。この統計では、約7割の企業がこれを課題に挙げていますが、実際には、2割もいません。
その根本には、もっと他の問題が存在します。
それは、「事業」です。根本的に、事業構造にこそ、多くの中小企業の真の課題があります。
・社員が売れない、社員が出来ないサービスになっている。
・単価が手間に見合っていない。そのため、生産性(社員一人の一年間の稼ぎ)が600万~800万円と低い(大手1200万円)。
・見込客に提案するが、刺さっていない。特色や他社との違いが打ち出せていない。
このような事業の欠陥を持つ状態で、集客に成功しても、どうにもなりません。
社員が出来ない工程が多く、社長は益々案件を抱えるようになります。社員は定時にあがり、社長は深夜まで「作業」します。
受注の増加とともに、社員を増やします。固定費と動かしている額が大きくなり、リスクは高まるばかりです。そして、その割にお金が残りません。貧乏暇なし状態になります。
その商品やサービスに特色がありません。同業他社との差別化もされていません。
提案された相手も「ふーん」という反応です。そのため、経営者の集まりや飲み会の場で人間関係を築くことになります。または、「困りごとをお聞かせください」という形で、何でも屋になります。
提案、提案、提案の連続です。その結果、社員では益々売れなくなります。先が見えず、社長は疲弊していきます。社員は活躍できず、仕事がつまらないために、定着率が低くなります。
このような状態で、集客し販売に成功しても、気持ちが晴れることはありません。売上げが増えたとしても、社長が忙しくなるだけでキャパの限界は見えています。
その時には、一度集客を止めなければなりません。そして、仕事が薄くなると、集客を再開します。その波を繰り返すことになります。その結果、同じような年商を何期も続けることになります。ステージを上げることは到底無理となります。
集客の問題か、根本的な事業構造の問題か、その見極めが重要になります。
その見極めを間違い、集客にお金や時間という資源を使えば、大きな回り道をすることになります。
まずは事業をつくる必要があります。
会社としてのステージを上げる力を持つ事業に、作り変える必要があります。
・社員でも売れる、作れる商品があります。
・その手間に見合った単価が取れます。その結果、社員の生産性は1千万円を超えます。
・その一本の提案書を見せれば、お客様は「納得」して買います。その時、人ではなく、そのサービスで繋がることになります。
これが確認できて初めて、集客の仕組みが活きてきます。
見込客に刺さるモノをPRするので、集客の効率も断然良くなります。並みの社員が販売できます。仕組みで案件がこなされていきます。その結果、大きく儲けることができます。儲けた分をさらに集客につぎ込むことができます。儲けのサイクルが回るのです。
そこそこに完成された事業が有って、初めての集客なのです。
10億になる事業ができた、そして、集客の仕組みもできた。
集客に資源を大きく投じて、より多くの人に喜んでもらいましょう。
より、多くのスタッフに活躍してもらいましょう。そして、その分野で一番を獲りにいきます。
10億になる事業ができた、集客の仕組みが出来ていない。
売れることも、儲かることも、喜んでもらえることも確認できています。安心して集客の仕組みづくりに取り掛かれます。集客のアドバイスをくれる業者やコンサルタントに手伝ってもらえば、その成功確率はさらに高まります。
受注が増えても、社長が忙しくなることはありません。内部の仕組化を整えるほど、効率は良くなります。
10億になる事業が出来ていない、集客の仕組みはできた。
社長のキャパイコール売上げの上限です。または、刺さらないために、集客のコストが高くなります。多くの人には見られているが、購入までに至らないのです。
事業を再構築する必要があります。集客強化の先に、自社の未来はありません。
10億になる事業が出来ていない、集客の仕組みも出来ていない。
まずは、売るモノが必要です。その売るものには、市場性があり、見込客に刺さるものである必要があります。目指す年商に見合った単価が必要です。
間違っても、この段階で集客の仕組みづくりに取り掛かってはいけません。自分を売ることになります。この段階で相談されても、業者もコンサルタントも困るだけです。彼らの多くは、「集客やマーケティング以前の問題である」と思いながらも、付き合ってくれます。
事業をつくってからの、集客の順番です。
この原則を守るのです。
集客とはあくまでも事業の一要素です。
・ターゲットとなる見込客を沢山集め、狙った通りに販売し、狙った通りに満足させる。その結果、狙った通りに儲ける。
集客は、そのスピードを高めてくれます。そのサイクルの確実性を高めてくれます。
しかし、集めることに成功し、「すぐにキャパの限界(社長の)」や「貧乏暇なし、儲からない」ではダメなのです。我々は、事業がしたいのです。我々は、経営がしたいのです。
もっと強く大きなビジネスがしたいのです。
御社の課題は何ですか。本当の課題は何ですか。
年商数億の会社の7割は、「事業構造」が課題になります。
年商10億になる事業を創るのです。
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