No.370:事業モデルがある会社、事業モデルが全くない会社、それぞれの事例

№370:事業モデルがある会社、事業モデルが全くない会社、それぞれの事例

この日は、コンサルタント仲間が集まってのゴルフコンペです。
前の組の進みを待っている間に、コンサルティングの内容の話になりました。
 
そこで、驚かれました。
「矢田先生は、事業モデルからやられるのですか?」
 
その方は、実力も実績も持ったコンサルタントです。
事業モデルに踏み込む「面倒くささ」を、十分に理解されているからこそ出る言葉です。
 
私は、「はい、でなければ、10億はいきませんから。」と答えました。
 
感想が返ってきます。
「そこそこ事業モデルができている会社は、いいでしょうが・・・」


年商10億には「明確な条件」があることは、書籍やこのコラムで何度もお伝えしてきた通りです。
10億を売る事業モデル、分業の仕組み、成長する組織。
これらの条件を満たした時に、年商10億に「進む」ことになります。
 
この条件は、どれも大切ですが、一つだけ圧倒的に重要なものがあります。
それは、事業モデルです。事業モデルの変革無しには、年商10億に進むことは絶対に無理となります。
 
当社にコンサルティングを依頼される会社は、この事業モデルにより、大きく二つに分類されることになります。
「そこそこ事業モデルが出来ている会社」と「全く事業モデルが無い会社」となります。ここでは、簡易的に、前者を「既存」と呼び、後者を「新規」と呼ぶことにします。
 
「既存」のクライアントは、十分に年商10億に進む可能性を持った事業モデルを持っています。しかし、何かの条件が足りていません。「単価の低い顧客を追っている」、「サービスが複雑化している」などが、予測されます。
小さな変革で、大きく飛躍することが可能になります。
 
「新規」のクライアントには、大きくなる可能性を持った事業モデルが全く見当たりません。その会社の売りは、「企画力」や「提案力」となっています。または、「特色が無い」のです。このような会社では、「社長が現場を離れられない状態」に陥っていることが多くあります。
 
当社のクライアントには、この両方のパターンがあります。その割合は、半々と言ったところでしょうか。
 
ゴルフコンペでの「事業モデルに関わること」に驚いたコンサルタントの方は、次のことを十分に解っていらっしゃったのです。
 
前者では、非常にコンサルティングは、スムーズに進みます。そして、短期間(通常開始から3、4か月後)には、売上げが伸び始めることになります。
 
それに対し、後者は、大変苦労します。私も苦労するのですが、それ以上に、社長が苦労することになります。なんせ事業が無いのです。そして、職人的なビジネスであるために、昼は社長自身がフル稼働なのです。その中で、新規ビジネスを立ち上げなければなりません。
 
そのため、後者の依頼を受ける時には、私もかなりの覚悟を持つことになります。こちらにも、高い能力(ノウハウ、実例)と、そして、創造力と熱意が必要になります。そして、面談回数も増えることになります。


そのため、世の多くのコンサルティング会社は、後者の「新規」に関わろうとはしません。関わろうにも、そのノウハウも持っていません。
そして、手間を受け入れる心構えもありません。
クライアント企業の「事業モデルが悪い」と気づいているコンサルタントも、それを口に出すことはありません。
 
社員を雇ってコンサルティングを提供している会社は、猶更、関わろうとはしません。彼らが追うのはもっぱら、「事業モデルが固まった中小中堅企業」となります。
 
そして、その分野は、必ず「事業モデル以外」になります。営業管理、WEBマーケティング、人事、M&A、資金調達など。その分野で、パッケージ化されたものを展開します。
 
これらであれば、社員コンサルでも、十分にこなすことが可能になります。
事業モデルの構築は、社員コンサルには無理な分野なのです。
 
そして、顧客である社長の方も、事業モデルの領域においては、社員コンサルに相談しようとは思いません。「給与をもらって生きている相手(リスクをとっていない)」に言われたくはない分野なのです。


こられの理由から、私は、この分野を選ぶことになりました。
「年商数億の会社を、年商10億に変革する」
そして、社員化しないことも選んだのです。
 
年商数億の会社が飛躍するためには、事業モデルの変革が絶対に必要なのです。
それを手伝えるコンサルタントは、世にほとんどいません。
そして、私は、年商数億の会社こそ、これからの日本を良くしていく要であると信じています。「新しいサービスを生み出す」、「多くの人の働き甲斐と生き甲斐の場となる」、「地域を守る」。
 
だから、「個人コンサルタント」として、私がコンサルティングを提供する。
(面談もコンサルティングもお待ちいただいていることを申し訳ないと思っております。)
 
【事例】
既存:そこそこ事業モデルが出来ている会社
 
A社:年商5億5千万円の電気工事会社。顧客の規模を大きくし、工事単価を上げた。また、サービス定義を、「工事」から「施工管理」へ。着手から一年半経過時に、「今期、受注で10億円行きました」と報告を頂いた。施工管理の人材獲得のために、本社移転準備中。
 
B社:年商6億4千万円の食品メーカー。顧客のグループ分けの結果、「顧客」を決める。そして、多くを切る。また、自社のサービスを見直し、お客様とは、物でなくサービスで繋がる状態に変換。2年後に8億3千万円に。新工場稼働。
 
新規:全く事業モデルが無い会社
 
C社:ユニフォーム業。年商8億6千万円あるものの、事業モデルに特色無し。物を売る、クリーニングをする、で価格競争に巻き込まれていた。
1年かけて、サービスを作り変える。改革に手をつけ現在3年が経過、ユニフォーム管理のサービスを提供する会社として、驀進中。
 
D社:マーケティング業と言いながら、実際は、販促関係なら何でもやる会社であった。当時は、年商2億円。
雑多な引合いの中から、建設業界に向けたサービスを作り上げる。業界ナンバーワンを取るために、スピード合戦中。複数のレンタル会社と組む。4年経った現在、月商6千万円(毎月130%の伸び)である。
 
E社:年商1億8千万円のシステムの受託開発会社。大手1社の割合が大きく、そこの言いなりであった。また、その分野も特殊であり、パッケージ化できるネタも無し。70歳になる父も、依頼人である専務(息子)も、死ぬ程働いて僅かな黒字。
専務のアイディアから、介護系のパッケージを開発。2年半経過のいま、急激に引合いが増えている。展示会に出まくる。介護系の大手商社数社と提携。
「毎回開発しなくて良い。そして、売上げが積み上がる。最高ですね。」と感想。九州エリア制覇に急ぐ。
 
前者の「既存」は、早ければ着手4か月後、遅くても一年後には、売上げの伸びを得ることができます。
後者の「新規」は、やはり時間がかかります。しかし、その後の伸びは、物凄いことになります。
 
事業モデルを見つけるためには、「経営者のセンス」が問われることになります。その業界に身を置く経営者だからこそ、気づく市場があります。
また、何もない会社だからこそチャレンジできるという面もあります。
そこに、当社なりの年商10億の条件や多くの実例という「視点」を提供させていただきます。見つかるまでそれを続けます。必ず変革の時は、来ます。
 
すべての会社にドラマがあります。
そして、どの社長も、考えて、考え抜いて動いています。自社の社員にも報いてやりたいと本気で思っています。
私は、そんな方々のお役に立てて本当に幸せだと思っています。
 
事業モデルが出来た後には、いよいよ本気で仕組みづくりと、組織づくりに移ることになります。そこで息をつく暇はありません。事業モデルを展開し始めると、一気に売上げは伸びることになります。
 
事業モデルが成長のエンジンになります。
そして、それに追われるように、会社は変貌を遂げることになります。

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