No.404:成功者が共通してやっていること、それは、自分にある仕掛けを設けます。

№404:成功者が共通してやっていること、それは、自分にある仕掛けを設けます。

この日は、二人のクライアント社長との飲み会です。
お二人は、旧知のなか。就職先が同じ、そして、独立時期も同じです。
そして、私の紹介までをしていただきました。
 
M社長は、言われました。
「いやー、久しぶりに東京に来て、良かったです。」
この日のコンサルティングで自社の方針が明確になりました。
そして、この飲みの席で、次の事業のアイディアを得ることができました。
 
横に座るK社長が、「先生、この会を定期的にお願いします。」と言われ、手帳を取り出します。
 
その様子を観て、私は「ああ、成功する人とはこういうものか」と思った次第です。


仕組化のポイントは、『定例化』にあります。
 
毎月の第四木曜日に、全体会議を開催します。
毎週月曜日の10時に、営業部の週例を行います。
という、『定例化』です。
 
これにより、「半自動的(強制的)に、人と人の接点」が生まれます。
そして、それにより、単年度行動計画や案件の進捗というものが確認され、「その組織の目的」が達成されるのです。
 
これが、定例化されていなければどうなるでしょうか。
単年度行動計画の確認は、期首から数回されるだけで、すぐに忘れ去られることになります。その結果、今期やるべきことが、進まなくなります。また、部門間の協力体制や組織の一体感は弱くなります。
 
営業部では、定期的な案件の進捗のチェックがされなくなります。その結果、見積もり提出は遅くなり、ペンディングの案件が多くなります。また、部員同士のナレッジの共有もされなければ、各部員の孤立化も進むことになります。
 
これが、定例化の効果であり、定例化をしないことの弊害なのです。
「必要な時に会議を招集する」、「適宜、部下からヒアリングをして、指示を出せばよい」という考え方もあります。しかし、それではうまく行かないのです。
 
社長ならまだしも管理者が、そんなタイムリーに、招集することなど出来るはずがないのです。そこには、どうしても「皆も忙しいし」という思いが入ります。
そして、部下である社員も、迷っていることなどを相談できなくなります。「会えば話すことも、会わなければ話さない」という状態になるのです。
 
また、確実に、スピードが遅くなります。
定期的にチェックと修正をするから、テンポが保たれるのです。「適宜」であれば、自ずとその会議と会議の期間は、長くなっていきます。
 
人間に、「タイムリー」や「気づいた時に」や、「適宜」などあり得ないのです。
そんな人間の特性に先に手を打っておく、その一つが『定例化』なのです。


冒頭のお二人は、仕組みの作り方を完璧に習得しつつあります。
十分に、『定例化』の必要性を解っているのです。
 
「久しぶりに東京に来て、良かったです。」と言われたM社長は、普段はオンラインでのコンサルティング受講です。この日は、遠くは鹿児島からの対面でのコンサルティングを受けるための出張です。そして、その後に、友人であり同業であるK社長を呼んで、飲み会をセッティングしたのです。
 
M氏にとって、この「出張してのコンサルティング+友人を加えての飲み会」の定例化は、最高の仕組みになります。この効果は、大きく四つあります。
 
一つ目は、「確実にサイクルが回されること」。
定期的に、その時々の重点とする方針を確認します。そして、次回には、その進捗を確認し、また、重点を確認します。このサイクルが強力に回されることになるのです。
 
二つ目は、「自分の中でテンポが生まれる」です。
コンサルティングを受ければ、必ずやることが生じます。そして、「先生」にやると言った以上動かなければという圧もあります(笑)。そして、数か月が経ち、動いた結果も出て、方針もぼやけてきたタイミングで、次のコンサルティングがあります。これが、自分を動かすテンポになるのです。
 
そして、三つ目が、「モチベーションが上がる」です。
コンサルティングを受けたすぐが、一番モチベーションが高いのです。そして、当然、その後は、徐々に下がることになります。数か月が経ち、モチベーションが下がった頃に、コンサルティングです。それも、友人との飲み会付です(笑)モチベーション爆上がりです。
 
そして、その出張に合わせ、アポイントや視察を入れます。
知合いの経営者を訪れたり、取引先に挨拶に行ったりします。ビックサイトの展示会や競合他社の調査もします。この時のM社長は、前日にK社の最新設備の視察を入れていました。
四つ目、「その前後に、動く予定を入れる。」です。
 
これだけの効果があるのです。
その効果を実感できています。そして、お二人は、『定例化』を習得できています。
 
その結果の「この会を、定期的にお願いします。」という提案になったのです。
 
定例化することによって、二人は、『自分を動かす仕掛け』を得たのです。
矢田という外部のきっかけを設けることで、自分を動かし、自分に刺激を与え、自分に元気とインスピレーションを与える、それも定期的に。それを確実にするために、仕込んだのです。
 
 
これ、実は、世の成功者が共通してやっていることなのです。
事業をすごいスピードで成長させ、自分のステージをどんどん上げていく社長は、皆さん『定例化』しています。そして、半自動的(強制的)に自分に刺激を与え続けるのです。
 
友人との飲み会、メンターとの面談、幹部とのコミュニケーション、外注業者と打ち合わせ。
本当に自分が推し進めたいもの、自分が得たい物のためには、必ず定例化します。必ず次を決めて終わります。
 
 
コロナ禍で、世の多くの『定例化』されていたものが壊れてしまいました。
経営者の勉強会もオンラインに置き換わりました。そして、当然、その後の懇親の場も無くなりました。オンラインは、非常に「効率」は良いのですが、リアルほどの「刺激」はありません。モチベーションやインスピレーションを得るという面では、やはり「対面」の効果にはかなわないのです。
 
そして、この長い期間の結果、経営者の腰が重くなってしまいました。多くの人から、昔のような「いいね、行こう行こう」という瞬発力が失われてしまったのです。
 
私は、経営者の皆さんの出張やリアルでの面談の機会が大きく減ってしまっていることを危惧しています。これは、いますぐに何か問題を起こすものではありません。しかし、長い時間でみたとき、確実に皆さんの会社の成長を遅らせることになります。その結果、日本の国力も落とすことになるのです。
 
中小企業において、
社長の元気が、会社の元気です。
社長のひらめきが、未来の儲けなのです。
それを得るために、定例化という仕組みを作ってください、という提言です。

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