No.502:指示したことをやらない部下 と 年商数億社長の共通点とは?

№502:指示したことをやらない部下 と 年商数億社長の共通点とは?

「ありがとうございました。」
不動産業K社長とのコンサルティングが終わりました。
丁寧に頭を下げ部屋を出ていかれます。
 
私は、次のアポイントの時間を確認し、近くの喫茶店に向かいます。
しっかり考えたいことがありました。
 
その店に入ると、先ほどのK社長が居られます。
「K社長、今日はこちらにお泊りですか?」
 
K社長は、答えられます。
「新幹線に乗る前に、まとめておきたかったので。」
ここにも優秀な社長がいます。


指示したことを部下がやらない、
その時に、「やれ!」と強く言っても無駄なことです。
 
これで、その本人が気持ちを入れ替えることはありません。
また、社長の怒った顔にびびってやることもありません。
 
実は、その本人も「なぜ自分がやらないのか、なぜ自分がやれないのか」が解っていません。
 
なぜ、指示したことをやれないのか、
その理由はいくつもありますが、その最も大きなものが次の一つになります。
 
「それをやる時間をつくっていないから」です。
 
その彼は、その指示を受けた時には、「それをやらなければならない」と思っていました。
だから「はい」と答えました。
 
しかし、それをやるための『時間』をつくっていません。
「明日の午後にやろう」というように「自分とのアポイント」をとっていないのです。
 
アポイントが無ければ、それはどんどん後回しになっていきます。
毎日のやらなければならない業務はあります。また、他にも指示や緊急の依頼が来ます。
 
そうこうしているうちに、期限の日が来ます。
そして、社長から「あれどうなった?」と訊かれることになるのです。
 
優秀でない管理者や部下に対しては、次のことをしなければなりません。
仕事を依頼した時に「それはいつまでにできる?じゃあ、来週の水曜日に打合せしよう。」とアポを入れます。これにより強制力を強めることができます。
 
相手のレベルによっては更にそれを強めます。
「その資料は、いつ作るの?」を訊きます。
「・・・」その社員からは、やはり回答がありません。
そこで手を緩めてはいけません。手帳を出させて、回答をさせます。
「月曜日の午後にやります。」
 
このように「自分とのアポイント」を取らせるのです。
(手帳に記入するところまで見守ること)
 
依頼された仕事をやるには、まずは『時間』の確保なのです。
時間を使うから、それはできるのです。
時間を使わないから、それは進まないのです。
 
非常に当たり前のことです。しかし、この「その時間を先に確保する」ということが、できていない人が多数なのです。
 
年商数億の社長は、まずはこの「人の使い方」を覚える必要があります。
この規模では、「指示を出せばすぐにやってくれる社員」はいません。
また、事業というものは、「優秀でない人を使い大きく儲ける」というものです。
そして、依頼のたびに「自分とのアポイントを取らせること」を繰り返すことで、その社員を育てることをします。
 
これをしない限り、永遠に「部下が指示したことをやらない」状態が続きます。
また、使える社員の枠が狭いままになります。
まずはこちらがやるべきことをやるだけです。


これを社内に徹底していきます。
「すべての仕事には、期限を設けること」
これが、アポイントになります。
人とのアポイントであり、自分とのアポイントです。
 
自分の中で「来週の水曜日までやろう」と思っていることは、「期限を切った」ことにはなりません。それではなんの強制力もありません。
「来週の水曜日までに提出します」と自分以外の誰かとアポイントをとって初めて「期限」を設けたことになります。
 
人は誰しもが、やるべきことを後回しにしてしまう生き物なのです。
社員はもちろんのこと、管理者、そして、経営者もです。
それは忙しい時には猶更です。
 
そのため、「すべての仕事に、期限を設ける」ことを仕組化します。
社内の至るところにそれを施すのです。
 
その仕組みとは何か?
 
この質問自体が間違っています。
 
会社内のすべての仕組みが、そのためにあります。
すべての仕組みが、「人の後回しや怠け心の対策のため」にあると言っても過言ではないのです。


「やるべきことを後回しにしてしまう」
これをしてしまうのは、社長も例外ではありません。
 
社長も人間なのです、それは仕方が無いことです。
また、それは精神力で何とかなるものではありません。
 
そのために必要なのが、やはり「アポイント」となります。
自分とのアポイントを取る、
自分以外の人とのアポイントを取る、
これが絶対に必要です。
 
そうでなければ、日々の時間はどんどん削られていきます。
顧客からの指名、社員からの相談、そして、多くの問題。また、何かの会の役もあります。
気づくと時間だけが経っています。
 
冒頭のK社長もそれでコンサルティングを受けることを決意しました。
矢田の本を読んで「解った、これをやろう」と思ったものの、数カ月経っても何も進みませんでした。強制力を得るためにも、コンサルティングを受けることを決めたのでした。
 
K社長は、対面でのコンサルティングを選びました。新幹線で片道3時間ほどの移動が伴います。
それでも、自分に強制力を課すためにそれを選びました。オンラインで受ければ「楽」ですが、自分の中でそれが「軽く」なることを恐れたのです。
 
そして、K社長は、コンサルティングが終わるとすぐに、喫茶店に入ります。
その後に商談を入れることはありません。また、すぐに帰路につくこともありません。
それでは、コンサルティングで学んだこと、コンサルティングでやろうと思ったこと、浮かんだアイディアが、失われてしまいます。
すぐに「日常の自分」に戻ってしまうことが解っているのです。
 
そして、そこでやるべきことを文章にまとめます。
・営業日報のつくりを見直す。
・会議の一覧表を作成する。
・〇〇課長と面談し〇〇を依頼する。
その項目は毎回10個以上になります。
 
そして、それを矢田に送ります。
そこには「やることをまとめました。お手数ですが、確認をお願いします。」と書いてあります。
 
こうして自分への強制力を強めているのです。
 
自分とのアポイントを取る、
自分以外の人とのアポイントを取る、
これが、コンサルティングで成果を出す社長が共通してやっていることです。
また、これが、この世界で成功する人が共通してやっていることです。
 
逆に、コンサルティングで成果を出せない社長はこれをやっていません。
また、この世界で成功し損ねる人もです。
自分とのアポイントを取りません、自分以外の人とのアポイントを「忙しい」を理由に変更したりします。その結果、「何も変わらない」のです。
 
それでは、依頼したことが出来ない社員と一緒になってしまいます。
その時には「はい」と答え、「やろう」と思っていました。しかし、日々の忙しさにかまけ、それをやらないのです。
 
結果を変えたければ、時間の使い方を変える必要があります。
時間の使い方が変わるから、結果が変わるのです。
 
今までと同様に、その時間を「年商数億円」のために使えば、来年も変わらず「年商数億円」の会社になります。
 
年商10億円、仕組みで回る会社にしたければ、自分自身の時間の使い方を変えなければなりません。そのためのアポイントです。そして、そのために時間を使います。
 
そこからでしか、始まることは出来ないのです。
すべての改革は、「社長の時間の使い方の見直し」から始まります。

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