No.536:紹介頼みの経営から脱却!~WEB広告で安定成長を実現する中小企業経営~

M社は年商8億円の製造業です。その売上は年々落ちています。その原因は明確で、1社当たりの取引量が減っています。
その対策として、M社長は「WEBでの集客強化」を掲げました。
矢田は先月に続きお尋ねしました。
「何件のコンバージョンがありましたか?」
M社長は少し考えた後、こう答えました。
「よく解りません。そういえば営業からも報告が上がっていません。」
私はハッキリお伝えすることにしました。
「御社の根本原因は、社長自身が集客に興味が無いことにあります。」
売上ではなく、「集客件数」と「成約率」をみる
集客とは、「見込客を集める行為」です。そして、集めた後からが「営業」です。
そのため、社長が注視し続ける数字は「集客件数」と「成約率」になります。
「今月の新規の問い合わせは減っていないだろうか」
「成約率は〇%を維持できているだろうか」
見込客の集客件数や成約率が下がれば、数か月後の売上が落ちることになります。その動向を見て必要があれば、早急に手を打ちます。
売上を管理するよりも、集客件数と成約率の管理の方が重要なのです。そして、売上を増やすということは、集客と成約率のどちらか(両方)を上げることを意味します。
(他には単価もあるがここでは省略)
また、その状況から世の中のニーズの変化をいち早く察知することができます。「このようなことができますか?」という問い合わせから次のビジネスの芽を見つけることができます。また、1件の獲得広告費の上昇から競争の激化を知ることができます。
社長は、「集客件数」と「成約率」そしてその「内容」に興味が尽きることはありません。
中小企業こそ、WEB広告を武器にせよ
当然ですが、広告で見込客を集められるようになると経営が安定します。それも、凄く安定します。仕事が薄い時に合わせ見込客を集められます。また、成長のスピードを「安定」させることができます。それに先行し設備投資や人の調達を計画的に行います。そして、何よりも社長の精神が安定します。
私はクライアントにこのように伝えています。「早く集客の仕組みを作って、ガンガン広告費を掛けて、どんどん見込客を集められるようになりましょう。」
特に、WEB広告は中小企業に向いています。少額から始められ、その過程のすべてが数字で見えます。そこには再現性もコントロール性があり、それ以上に改善を積み上げることができます。
紙のDMや展示会というアナログな手段にも良さはありますが、それなりの金が掛かります。また、その時の環境(気候・社会情勢・カレンダー・バイオリズムなど)の影響を大きく受けることになります。中小企業にとって、これらはWEB広告での集客の仕組みができてからの上乗せの施策となります。
集客が苦手な会社の典型パターン
冒頭のM社は、まさに「集客が苦手な会社」の典型でした。
・広告費はホームページやサーバー代の年数万円です。いままで新規顧客は紹介が主でした。その結果、顧客は社長に付くことになります。
・集客と営業は全く別物という認識がありません。この両方ができるのは社長だけです。会社の仕組みで見込客を集め営業担当者に渡す必要があります。
・広告費をできれば掛けたくないと思っています。今のホームページの業者に相談すると、自然検索対策を提案されました。その業者も広告の経験が浅いのでしょう。正解は「さっさと広告を掛ける、どうせ業界が狭いので広告費は安い。そうしたければ、その後に検索対策はすればいい。」です。
根本の問題は、見込客が「〇〇ができる業者いないかなぁ」と探して(検索して)も、「M社を見つけられない」ことにありました。だからさっさと広告なのです。
そして、これが「集客が苦手な会社」が共通して持つ一番の問題です。
経営者が集客の重要性を解っていない。
これは「今、金を掛けて集客している社長」には、全く想像できないことだと思います。でも、実に多いのです。
「集客に関心がない」「広告を掛けるのがもったいない」と思っています。それでもいままで事業が成り立ってきたのです。しかし、それでは大きくすることが出来ません。これ以上の規模、いま以上のスピード、社員による営業をするためには、広告による集客が必要になるのです。
そして、そういう社長は、広告による集客をすごく軽く見ています。すぐに出来ると思っています。それも、わずかな金で出来ると思っています。
集客や広告というものは、身銭を削ってみないと解らないものです。
金が溶けていく感じを体感するしかないのです。
金を投じながら数字を見て改善を続ける、それによりその本質の理解に至るのです。
冒頭のM社長は、これから長い旅に出ることになります。
WEB集客の仕組みを得るために1000万円を
私は何度も伝えています。 広告はコストではありません、投資ですと。
広告費に年間1000万円を投じて、 その結果1000万円の粗利が返ってきた。販管費を考えれば真っ赤です。しかし、それでいいのです、それで成功なのです。
それで「集客の仕組みを得ること」が出来たのです。そこまでの成果があれば、改善を繰り返してより多くのリターンを得ることができます。
その後は広告を回せば、見込客を営業担当の前に連れて来てくれます。更に広告費を増やせば成長のスピード上げることができるのです。
その時には、もう「集客」や「広告」に社長のアンテナが立った状態になっています。新しい手法や技術をどんどん取り入れて変化していくことができます。
広告を通じて世の変化を感じる
そして、もう一つ、大きな効果があります。 社長が集客や広告を解ってくると、世の中の変化に敏感になります。
それは、集客の取組みや広告を通じ、ダイレクトに顧客の変化や競合の動向を感じるようになるからです。また、大変な手間と大きなお金を掛けているからです。
お客様の反応の変化、 問合わせ内容の変化、クリック単価の変化。
これらが、市場の変化の「最前線の情報」として、社長の脳に集まってくるのです。初めて、市場を見るようになるのです。
集客、広告が解る、と自社に大変革が起きます。
お勧めの関連記事
No.501:月100万円の広告費が掛けられる会社になろう
https://www.yssc.jp/column/column501.html
No.428:解っている社長は、マーケティングを絶対に手放さない。年商100億円になっても。
https://www.yssc.jp/column/column428.html
矢田 祐二

理工系大学卒業後、大手ゼネコンに入社。施工管理として、工程や品質の管理、組織の運営などを専門とする。当時、組織の生産性、プロジェクト管理について研究を開始。 その後、2002年にコンサルタントとして独立し、20年間以上一貫して中小企業の経営や事業構築の支援に携わる。
書籍 年商10億シリーズ、好評発売中

